平本蓮の弟・丈VS最年少16歳の鈴木崇矢、LDHとの契約をかけ激闘 『格闘DREAMERS』episode9

『格闘DREAMERS』episode 9レビュー

 オーディション開始から6ヶ月。ついにファイナルラウンドの日を迎えた『格闘DREAMERS』。200名を超えた参加者も、いまや残るのは12名。この最終審査では「チームGENERATIONS」と「チーム THE RAMPAGE」に別れての対抗戦が4試合、そしてプロの格闘家を「外敵」として迎え打つ対戦が4試合、計8試合が行われる。

 総監督の高谷裕之がマイクを握り、「選考で選ばれた人はLDHの完璧なサポートで、100%格闘技に集中できる環境になれると思います。今日は熱い試合を期待しています」と激を飛ばす。

 GENERATIONS、THE RAMPAGEのメンバーから選抜された「格闘サポーター」たちに加え、LDHのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるEXILE HIROも見守るなか、いよいよ試合が開始される。

 第1試合は、鈴木崇矢VS平本丈の10代対決。今回の参加者で最年少となる16歳の鈴木は第一次面接の時からの注目株。その天真爛漫な爽やかさと空手で培った鋭い打撃で、視聴者からの人気も高い。

 合宿中のスパーリングで2連敗を喫して涙を流したときは、格闘サポーターのRIKUから「男やろ、泣いたらアカン」と励まされたこともあったが、今では「比べ物にならないほど強くなってる」と自信を覗かせる。

 対するは、第一次面接にはコロナ感染の疑いで参加できなかったが、入れ替え戦で勝利して途中加入した平本丈。あのイケメン格闘家・平本蓮の弟という立場ながら、このオーディションにかける想いは人一倍強く、「契約選手に見合うような、華のあるオモシロい試合をしたい」と気合い充分。

 試合は5分3ラウンドのユニファイドルールで行われる。

 第1ラウンド、開始とともに両者距離を詰め、アグレッシブに打撃を叩き込む。鈴木が果敢にタックル、投げてテイクダウンに成功すると、上からパウンドを落とす。

 丈はパウンドを被弾しながらも三角絞めを狙うがスタンドに移行、立ち際に鈴木がハイキック一閃。差し合いから倒れた所で1R終了。鈴木の勢いが目立つ展開で、高谷も「練習したきたことが出てる」と指摘する。

 2ラウンド。鈴木の左ハイキックが丈の側頭部にヒット。さらに鈴木は丈の身体を抱えてスラムと攻勢を姿勢を続ける。

 鈴木はパスガードを狙いつつ、上から強烈なパウンド。ブレイクして打撃戦となるが、ここで鈴木の三日月蹴りがヒット!思わず片膝をつく丈。ダメージがあるようだが、冷静に組付いて回復を図ったところで2ラウンド終了。

 丈は立ち上がるが、バランスを崩してまともに立てない。

 セコンドについていた平本蓮がすぐに異変を察知して、棄権。

 TKOとなり、鈴木の勝利となった。

 喜びを爆発させた鈴木がケージを出ると、すぐにRIKUが駆け寄り「泣いたらアカン」と今度は勝利の涙。「負けられなかった。RIKUさんが近くにいてくれてよかった」と笑顔をみせた。

 丈はドクターチェック後、蓮に肩を抱えられながら退場。

 前回の入れ替え戦で足の小指を骨折しており、その影響で試合中に足が痺れて動けなくなってしまったという。

 「俺の実力不足だから、ケガとか関係ない。普通に俺が弱かっただけ」とコメントするも、頭を抱え、悔しがる姿を隠さない丈。そんな丈に、兄・蓮が「人生あと何年あると思ってんだよ。始まったばっかだから。一生懸命やった。次勝てる」と優しく声をかけた。

 2人の激闘を見届けたHIROも「闘いあって伸びていく、永遠のライバルになりそう」と、そのリアルなドラマに気持ちを動かされたようだった。

 第2試合は、山内渉VS安永吏成。

 山内は、合宿のスパーリングでも安定した強さを発揮。普段は介護施設で働いており、「早く強くなって有名になって恩返しがしたい」と意気込む。

 対する、安永は「福岡のならず者」と呼ばれた不良上がり。まだ総合格闘技4年というキャリアだが、タイ修行などで実力を磨いた猛者だ。しかし、このオーデイション中に靭帯や膝を痛めており、コンディションに不安が残る。

 さらに、この2人は同じジムで練習をしてきた過去があり、これまでも切磋琢磨してきた関係。お互いに負けられない一戦となる。

 試合が始まると、キックの打ち会いとなり、そこで安永が放った右フックがヒット、山内がフラッシュダウン気味に倒れる。すぐに立ち上がるが、打撃と差し合いの続く消耗戦の展開に。

 2ラウンドも激しい打撃が交錯するが、山内が低いタックルからテイクダウンに成功。ここで勢いづいてきた山内が徐々に主導権を握りはじめ、パンチのヒット率もあがってくる。

しかし、決定打のないまま3ラウンドに突入。山内はパンチを散らして畳み掛けると、右ハイからのラッシュ。グラつく安永。安永の目の下あたりから出血がみられ、ドクターチェックのためのタイムストップが取られる。

 止血後、試合は続行。劣勢の安永だったが、近距離で放った飛び膝がヒット、動きが止まった山内をテイクダウン。しかし、山内は根性でポジションを引っくり返す!スタミナ的に苦しい時間帯でも死力を尽くした闘いに、オーディエンスも盛り上がる。

 しかし、ここで時間切れとなり試合終了。勝敗は判定へ。

 高谷も興奮気味に「めちゃくちゃレベル高かった」と称賛した。

 ジャッジは3名とも29対28で山内を支持。

 3-0で山内の判定勝ちとなった。

 辛勝した山内は「準備不足です」と悔やんだが安堵の表情を見せ、安永は「強かったですね。最後の最後で山内と試合できて嬉しかった」と微笑んだ。

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