AAA、セカオワ、ヒゲダンらのライブ手がける石川淳氏に聞く“コロナ禍での混乱とその突破口” 「ライブへの間口を広げていきたい」

ライブ演出における“コロナ禍での混乱と突破口”

“人間同士でぶつかる”ことにこだわったライブの突破口は「配信スタッフ」

ーー5月5日に予定されているAliAのライブでは、どのようなことをしようとしていますか?

石川:このライブはまず、「コロナ禍でライブハウスツアーに行くことは、どういう意味をもつだろうか」というところから始まりました。そして今までとは考え方を変えて、そこに待っていてくれる人と会ってコミュニケーションするという、ライブの基本に戻ることになりました。

 これまでAliAは、ライブハウスにもLEDディスプレイを持ち込んだ演出などがあったのですが、今回はそういうのをやめて、“人間同士でぶつかろう”というテーマになりました。だから3度目の緊急事態宣言で無観客となったときは、かなり戸惑いました。今までやってきたこととズレが生まれてしまうので、なかなか受け入れられませんでしたね。

ーー改めて対面を大事にしていたツアーの最中に、いきなり距離感ができてしまう戸惑いはありますよね。そこで急遽「生配信するスタッフを集める」ことになったのは、どういう経緯だったのでしょうか?

石川:元々のライブツアーを配信向けに作っていないですから、「配信でやればいいでしょ」という雰囲気にも違和感があって。いろいろ考えてメンバーと話しているうちに、「配信をみんなにやってもらえばいいや」と思ったんです。結果、スタッフとして会場にきてもらう方を募って、それぞれのアカウントから配信してもらうことになりました。

ーースタッフとして来た現場の方も、配信を見る方も満足できますね。最後に、石川さんが今後やろうとしていることや、やりたいことを聞かせてください。

石川:やはり僕は、ライブへの間口を広げていきたいと考えています。キングコングの西野さんが、『映画 えんとつ町のプペル』の試写会で話していたのですが、彼が子どものとき地元にプロレスチームがやってきて、それにすごくワクワクしたとおっしゃっていて。それってまさに僕がやりたいことなんです。小さいときからライブに触れる環境作りや、見たことないものを見る1番最初の体験を提供していきたいですね。

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