TikTokとBillboard JAPANが“次の時代”を作る『NEXT FIRE』とは? Who-ya Extended&Billboard JAPAN編集長・高嶋直子に聞く

TikTok × Billboard『NEXT FIRE』設立意義とは?

Billboard JAPAN編集長・高嶋氏に聞く“新チャート”と『NEXT FIRE』の狙い

――『NEXT FIRE』でTikTokと組んだのはどのような狙いがあったのでしょう?

高嶋直子(以下、高嶋):2019年末からBillboardとTikTokとそれぞれのチャートの相関性についてディスカッションをさせていただいており、TikTokのランキングをBillboard JAPANで発表し始めました。その後、2020年になって、新型コロナウイルスの影響でアーティストが映画やドラマのタイアップやフェス経由でヒットを生み出すことがなかなか難しくなった時に、チャートに大きな影響を与えたプラットフォームの1つがTikTokでした。それによってBillboardとTikTokの親和性が上がってきたことがさらなるきっかけになり、6月に初めて配信ライブをさせていただくことになりました。

――親和性が上がったとのことですが、ランキングにはどのような変化があったのでしょうか?

高嶋:2019年にTikTokのチャートを発表し始めた頃は、あまりBillboardとの共通点は感じられませんでした。それが、2020年からTikTokが「自分のライフスタイルを切り取って、それに共感する楽曲を乗せて投稿する」という使われ方へと広がり、それ見た人の曲に対する興味が一気に高まって、ストリーミングやダウンロード、YouTubeを通じて視聴し、その結果チャートを上がっていく、という動きが数多く見られました。

――『NEXT FIRE』でアーティストをピックアップする際にも参考にしている「Heatseekers」はBillboardの中でも新しいチャートですが、どのように生まれたのでしょうか?

高嶋:ストリーミングで視聴するユーザーが増えたことにより、メインのチャートであるHot100は、100位中大半が前週からの連続チャートイン楽曲という傾向になってきました。チャートの役割は「社会的に浸透している楽曲を可視化させること」なので、HOT100にチャートインしている結果は、これで正しいと思っています。ただ、「新しい音楽との出会いの場所を提供する」ことができるには、他の切り口のチャートはないかなと考え、新しい曲やアーティストが生まれているのを伝えるために作った新しいチャートが「Heatseekers」です。

 新人をピックアップすることに加えて、長く活動しているアーティストが、様々なきっかけで再燃する場合もあるので、新旧問わずネクストブレイクという切り口にしています。そういった動きを紹介できれば、『NEXT FIRE』自体も面白いメディアになる気がしているんです。

――『NEXT FIRE』が始動して数か月たちましたが、感触はいかがですか?

高嶋:毎月37,000~48,000人くらいの視聴があり、多くの方に見ていただけていると感じています。また、ご出演いただいたアーティストが、さらにTikTokの中で話題となり、TikTokとBillboard両方のチャートを上がっていくことも多く、番組へのご出演をきっかけにアーティストを知っていただくという役割が果たせているかなと思います。

――先ほどのWho-yaさんへのインタビューで、「TikTok発じゃない自分がどうして選ばれたんだろう?」とおっしゃっていました。

高嶋:ご出演いただくアーティストに関しては、“TikTok発”で縛っているわけではありません。ネクストブレイクが期待される方に、ご出演いただいていますし、今回の番組のご出演をきっかけに、TikTokユーザーの皆様にも、Who-yaさんを、より知っていただきたいと思い、ご出演をオファーさせていただきました。

――『NEXT FIRE』について、今後改善したいと考えていることはありますか?

高嶋:コメントを見ているとアーティストのファンの方がメインなので、これからは番組自体のファンを増やすために、さらにプロモーションをしていきたいと思っています。あとは、「この番組を見ていたら次の注目アーティストがわかる」と思っていただけるような番組にしていきたいです。

――『NEXT FIRE』が音楽についての共通の話題になっていくかもしれませんね。

高嶋:実現するには課題がたくさんあるのですが、TikTokもBillboardもグローバル展開しているブランドという共通点があるので、日本国内に留まらず、世界の音楽ファンの皆さんにも、日本のアーティストを知っていただくような番組へと広げていきたいなと思っています。

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