日常系アニメのような面白さ……佐々木未来、伊藤彩沙、愛美の「チームY」がYouTubeで発揮する才能

【赤裸々】彼女・嫁になってほしい女性声優

 ここまで紹介したお雑煮企画のほかにも、佐々木・伊藤・“青い布団”こと画面上に顔がほぼ映らない愛美が、朝晩それぞれのルーティン紹介や、そこから発展した“Get Ready With Me”(GRWM)の披露、愛美が他の2名を自宅に送迎するドライブ映像など、彼女たちの自然体を楽しめる映像は目白押し。なかでも、声優業界で誰を彼女や伴侶にしたいかを語り合う企画において全員が“ガチ”な人選を披露した後、最終的には伊藤と愛美がなんだかんだで佐々木を結婚相手に選ぶ過程には、共感しか生まれないのではないだろうか(お雑煮企画でやたらと「結婚」というテロップが出るのも、このような動画があるためだ)。

 話は少し変わるが、筆者は本稿のようなYouTuberの記事を綴る際、マツコ・デラックスがかつて、自身が出演するTV番組とYouTubeにアップされる動画の特性を比較して「TVは意味を探しすぎ」と分析していたことをよく思い出す。同時に、前述した“GRWM”などについても、被写体がありのままの姿を晒すことが世相として求められていると語られていた。

 上記の指摘がチームYの動画すべてに当てはまるわけではないだろう。ただ、個性豊かなメンバーのキャラクターに加えて、20分程度の長尺の再生時間を採用したり、何の変哲もない日常のワンシーンを繰り広げたりと、チームYの動画は、さながら日常系アニメを観ているような感覚を与えてくれる。これらの要素こそ、彼女たちが多くの視聴者に愛される何よりもの理由なのではないだろうか。

 今後ますます、YouTuberとして知名度を広げていくだろうチームY。歌にダンスに料理にお喋りにと、優れた才能を持つ彼女たちに未来への期待を寄せる上で、もうこれ以上に望むものはないだろう。……いや、そういえば、愛美がかつてPerfumeの踊ってみた動画を撮ってみたいと語っていたことがある。チームYメンバーがゆるゆるトークを繰り広げながら、「ワンルーム・ディスコ」の振り付けを真似る映像だけは、ひょっとすると絶対に観たいかもしれない。

■一条皓太
出版社に勤務する週末フリーライター。ポテンシャルと経歴だけは東京でも数少ないシティボーイ。声優さんの楽曲とヒップホップが好きです。Twitter:@kota_ichijo

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