コロナで大きく変化した、2020年のeスポーツ

コロナで変化した“eスポーツ”

 また、一般的な競技と違いゲームの運営会社の意向に強く影響を受けるのがeスポーツの特徴だ。COVID-19の影響を除いても2020年は競技シーンに大きな変化のあったタイトルが見受けられた。『クラッシュ・ロワイヤル』では今年からアジア地域と中国が統合し、これにより日本からの参加チームが4チームから2チームへと半減。2020年からはチーム戦自体を廃止し個人戦中心の構成になると発表された。これにより国内人気チームでもFAV gamingから年末に所属メンバーが全員脱退するなどしており、今後も再編が続くと見られる。

 特に大きかったのがDMM GAMESが主催する『PlayerUnknown's Battlegrounds』の公式リーグ「PUBG JAPAN SERIES」の終了であった。選手や視聴者はもちろんスポンサーからも好評を得たeスポーツにおける模範例ともいえるリーグであったが、規模の拡大を狙う開発元のPUBG Corpへと2021年以降の大会運営を切り替えることとなった。

PJS MOMENT #7 PWI2020

 このように波乱の多い年となった2020年であるが、2021年にも大きな話題が控えている。NTTドコモがeスポーツ事業に参入し、リーグの運営に着手するというものである。参入するのは『PUBG MOBILE』と『League of Legends: Wild Rift』の2つのスマートフォンゲタイトルであり、将来の5G通信技術活用を見越したものである。『PUBG MOBILE』については5名以上7人以下で構成される16チームが参加し、シーズンを通した賞金総額は3億円という大規模なものだ。モバイルゲームの競技シーンに持続可能なエコシステムが形成されるか、試金石となる一年になりそうだ。

(画像=Pixabayより)

■ゆがみん
1990年生まれの地方在住。インターネットに青春時代を持っていかれた。VRとesportsが関心領域。最近はnoteを拠点に活動している。Twitter

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