あつ森、Fall Guys、FF7R……2020年のゲームシーン総まとめ 2021年も同様のトレンドが続くか?

2020年のゲームシーン総まとめ

大手ディベロッパー発のソフトは、リメイク・リマスター作品の台頭が顕著に

FINAL FANTASY VII REMAKE オープニングムービートレーラー

 対して、大手ディベロッパー発のソフトでは、リメイク・リマスター作品の台頭が著しかった。2020年のゲームソフト販売本数ランキングTOP100(パッケージ版)には、『FINAL FANTASY VII REMAKE』(PS4・4位)、『スーパーマリオ 3Dコレクション』(Nintendo Switch・10位)、『ピクミン3 デラックス』(Nintendo Switch・13位)、『BIOHAZARD RE:3』(PS4・19位)、『聖剣伝説3 TRIALS OF MANA』(PS4版が35位、Switch版が45位。合算で22位相当)、『真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER』(PS4版が63位、Switch版が58位。合算で41位相当)、『ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル リマスター』(PS4・62位)、『Demon’s Souls』(PS5・96位)といったタイトルの名が並ぶ。ちらっと見ただけでも、今年のゲームシーンを彩ってきた話題作ばかりであるのがわかるだろう。

 2021年には、『ニーアレプリカント』のバージョンアップ作品『NieR Replicant ver.1.22474487139...』が4月に、スクウェア・エニックスの黄金期を彩ったRPGのHDリマスター作品『サガ フロンティア リマスター』が夏に、日本ファルコムの人気シリーズから派生したアクションRPGのリマスター作品『那由多の軌跡:改』が年内に発売を予定している。また、セガグループの代表取締役社長CEO・里見治紀氏は、アトラス(『女神転生』『ペルソナ』シリーズなどの開発を担当)の人気タイトルを移植・リマスター・リメイクし、リリースしていく考えを、2021年3月期・第2四半期決算プレゼンテーションで明らかにした。今年も多くのリメイク・リマスター作品が、界隈の話題をさらうに違いない。

 もちろん本稿で紹介したインディータイトル、リメイク・リマスター作品以外にも、スーパーマリオシリーズ35周年に関連するさまざまな企画や、新規IPながら高評価を獲得した『Ghost of Tsushima』、絶賛された前作から7年越しの続編『The Last of Us Part II』など、多くのトピックが2020年のゲームシーンを盛り上げてくれた。一方で、大きな期待をかけられた『サイバーパンク2077』は、不具合を多く抱えたままリリースしたことが糾弾の対象となっている。こうしたバグや、冒頭で触れた転売の問題は、ゲーム分野との関連性が深く、火種が投じられるたびに、都度大きく燃え上がってきた。今年もおそらく、何かしらのハード・ソフト、またはそれらに付随する動きが、ネガティブな形でホットトピックとなっていくのかもしれない。前向きな話題だけがシーンを盛り上げる、そんな2021年であることを願うばかりだ。

■結木千尋
ユウキチヒロ。多趣味なフリーライター。
執筆領域は音楽、ゲーム、グルメ、テクノロジーなど。カルチャー系を中心に幅広いジャンルで執筆をおこなう。
人当たりのいい人見知りだが、絶対に信じてもらえないタイプ。Twitter:@yuuki_chihiro

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