『サイバーパンク2077』から考える「バグを抱えたままリリースすること」の是非

『サイバーパンク2077』と「バグ」を考える

 紹介した『サイバーパンク2077』は、当初20年4月に予定していた発売日から3度の延期を経て、リリースへとこぎつけている。その開発過程で、報告されている不具合に一切遭遇しなかったとは考えづらい。未完成品をリリースし、購入者をデバッガーの一部として考えるこの悪しき慣習を、私たちは認めて良いものだろうか。

 本来プレイヤーの体験を向上させるため、家庭用プラットフォームに搭載されたオンラインの機能はいま、巡り巡って、プレイヤーの体験を悪化させているようにも感じる。『サイバーパンク2077』という2020年屈指の注目作が、なぜ、どこでどう道を間違え、不名誉な形で話題となるタイトルとなってしまったのか。その動向から私たちは、「バグを抱えたままリリースすること」の是非を考えるべきなのかもしれない。

■結木千尋
ユウキチヒロ。多趣味なフリーライター。
執筆領域は音楽、ゲーム、グルメ、テクノロジーなど。カルチャー系を中心に幅広いジャンルで執筆をおこなう。
人当たりのいい人見知りだが、絶対に信じてもらえないタイプ。Twitter:@yuuki_chihiro

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