インドのiPhone工場で暴動、労使交渉がこじれ労働者の怒り爆発

インドのiPhone工場で暴動、労使交渉がこじれ労働者の怒り爆発

 Appleから受託してiPhoneの組み立てを行うインド・ベンガルールにあるWistronの工場で12月12日に暴動が発生した。Appleも急遽、現地にスタッフを派遣し対応に追われている模様だ。

2000人が破壊・放火……150人以上が逮捕

 工場での夜勤を終えた労働者およそ2000人が、深夜に施設のガラスを叩き割ったり、車両をひっくり返して火を放つなどして、150人以上が逮捕された。『9to5Mac』は暴動発生時の動画も交えて報じている(参考:https://9to5mac.com/2020/12/14/iphone-assembly-suspended-india/)。



 本社が台湾にあるWistronは当初、暴動に参加したのは従業員ではないとした。しかし同社は、労使問題を抱えていたことが明らかになった。労働者と人事部が話し合いを行っていたが、紛争の解決の糸口が見つからないまま物別れに終わった後に暴動が発生したという。

 ある従業員は約束通りの賃金が支払われていなかったと主張する。「工学部卒は月給21,000ルピー(約3万円)という約束だったのに、16,000ルピー(約2万3000円)に減額されて、その後、ここ数カ月は12,000ルピー(約1万7000円)に減らされた。工学系ではない人は月給8,000ルピー(約1万1000円)に減ってしまった。口座に入金される給与の額が減少しており、憤りを感じる」

 事態を重くみたカルナータカ州政府は、暴力を非難し解決に向けて対策を行うと同時に、全ての労働者の権利が適切に保護され、全額がしっかり支払われることを約束した。

 Appleは、サプライチェーンの全ての尊厳と敬意を持って扱われるように尽力しており、現地にチームも派遣しスタッフが警察の捜査に協力していると述べている。

Appleへの影響は限定的?

この工場は10カ月前に操業を開始したばかりで、iPhone SEや旧モデルを年間500万~1000万台製造しており、Appleへの直接的な影響は限定的だとMorgan Stanleyのアナリストは報告している(参考:https://9to5mac.com/2020/12/14/iphone-assembly-suspended-india/)。

 生産への影響は小さいとはいえ、コロナ禍でiPhone 12シリーズの生産もいっぱいいっぱいだ。また、ブランドとしては長期的なイメージダウンを避けるためにも対応に追われていることだろう。

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる