Pornhubが1000万本以上の動画を全て削除 未成年者の性的虐待発覚で

Pornhubが1000万本以上の動画を全て削除 未成年者の性的虐待発覚で

アダルトコンテンツに向けられる厳しい目

 この事態は、コロナ禍ですでに苦しんでいる性労働者のPornhubプラットフォーム上での貴重な収入源を圧迫するものだと、『The Guardian』は報じている(参考:https://www.theguardian.com/technology/2020/dec/14/pornhub-purge-removes-unverified-videos-investigation-child-abuse)。

 Pornhubは告発の深刻さを認めているが、反対運動は「ポリシーや同業他社との比較ではなく、そもそもアダルトコンテンツ・プラットフォームだから標的にされている」と述べ反論する。反ポルノグループでは、National Center on Sexual Exploitation(アメリカ)等が知られている。

 過去3年間に、Facebookは児童の性的虐待に関連する8400万件の事例を自己申告した。同じ期間に、独立したインターネット監視機関がPornhubで118件の事例を報告した。それに対してPornhubは「118件は多すぎる。1件もあってはならない。必要なあらゆる措置を講じています」と述べる。

 匿名性の高いインターネット上では、違法なコンテンツの取り締まりが、なかなか追いつかないというのが、これまでの実情だろう。しかし管理が行き届いていないために、Pornhubの事業は大打撃を被り、抜本的な方向転換が求められることとなった。

 今回の一件でリスク管理の重要性を再認識させられた。今後、この影響はアダルトコンテンツ業界はもちろんのこと、インターネット全体に波及する可能性があるだろう。

(画像=Unsplashより)

■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。

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