『今日好き 秋月編』最終話ーーいよいよ運命の告白タイム ゆりあの一途な想いはりゅうがに届くのか……。

『今日好き 秋月編』最終話レビュー

 第4話に引き続き、3日目午前は女子から男子への“最後のアピールタイム”に。中村美月(みづき)と益田愛里沙(ありさ)がすでに自身のターンを終えた今、オンエア時の順番とは前後するが、まずは『秋月編』のキーパーソンである西綾乃(あやの)の2ショットから振り返りたい。

 あやのが呼び出した男子は3名。ここで彼らが話した内容を含めて順に説明すると、前回の『金木犀編』からの継続メンバーとして、好きな人を“追う側”から“追われる側”になった境遇など、何かとあやのと共感する場面の多い赤羽流河(りゅうが)。他の男子の後手に回る展開も多かったが、まっすぐな想いだけはしっかりと伝え続けてきた椿善稀(よしき)。最後に、これまでと変わらぬ軽口を叩いて茶化しながらも、自身の制服から第2ボタンをぐっと外して、“もぎたて”のプレゼントで想いの強さをアピールした松本和志(かずゆき)。まさに三者三様な人柄が滲み出る2ショットだった。

 また、神谷侑理愛(ゆりあ)はりゅうがと2ショット。旅の当初からりゅうがだけにひたむきな彼女だったが、実はあまり2人きりでの時間は過ごせていない。そんなゆりあはこれまで通り、りゅうがへの最後のアピールとして「困っていることがあれば、支えられる人になりたい」と語り、彼があやのとゆりあの間で悩んでいると聞けば、「じゃあ(私が)押さなきゃね」と、言葉の強さで恋の成功を手繰り寄せようとする。最後には、りゅうがに自分の瞳を見つめるように言い、「考えていることを当てて」と尋ねるのだが、その視線が語っていたのは「好きですっていうキモチ」。トドメの一撃として最高すぎる“押しの強さ”だ。

 そして、告白から一足早く、爽やかな旅の終わりを迎えたのが、朝丘さくら(さくら)。彼女が指名したのは、すでにあやのに告白のキモチを固めているかずゆきだ。かずゆきと顔を合わせて間もなく、彼の想いが自身に向いていない悲しさと、それでもその恋を応援したい切なさの間で揺れ動き、思わず言葉に詰まってしまうさくら。それでも勇気を振り絞り、「可能性はほぼゼロに近いとはわかってる」という言葉に続けて、「でも、さくらはホンマに、かずくんのことが“大好きやった”」と、その恋の想いを自ら手放したのだった。

 思えば、この2ショットを前に、すでにこの胸がキュンとなる切ない告白を決意していたのだろう。最後には、かずゆきを優しく送り出す“おまじない”として、彼の両手をぎゅっと握り、「かずくんがホンマに好きな人と上手くいきますように」と、これ以上ない恋のパワーを注入していた。その姿は奇しくも、まるで『金木犀編』でのあやのの姿を見ているようでもあり、最後までなんて爽やかで健気なんだろうという想いにさせられてしまう。

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