安田記念ガチ再現、セルフ散髪など 『しもふりチューブ』の“サイコ”さに惹きつけられる

『しもふりチューブ』レビュー

 そんな粗品の狂気がトップクラスに滲み出ている動画が「粗品が伸び過ぎた髪の毛を鏡をいっさい見ずに自分で切る」という回。ギャンブルではなんの迷いもなく100万円をぶっ込むのに1,000円の散髪代はケチるという狂気。「鏡見たら負け」という謎すぎるこだわりも、サイコっぷりに拍車をかけている。せいやですら「うわうわうわ怖い怖いこれヤバいヤバい何してんの…...?」とガチ引き。しかし、恐ろしいほどの毛量をいっさい躊躇せずザクザクとカットし続ける映像に、オーストラリアの羊の毛刈りを見ている時と同じような爽快感と中毒性に襲われる。「切り残しはプロに任せないと無理」と言うせいやに対する、粗品の「いや金もったいないやろ」の一言には、本当にゾッとすると同時に腹筋がちぎれるほど笑ってしまった。後日、この動画に影響されて僕も自分で前髪を切って見たのだが、見事にゴリラの前髪になった。

 令和の時代を走る若手芸人のトップでありながら、生き様そのものが笑いになる昔ながら芸人の破天荒さを持ち合わせた、借金と裁判のコンビ(本人談)霜降り明星。そんな彼らの借金額から下半身事情まで全てを知ることのできる『しもふりチューブ』をぜひ登録してみてほしい。

■かんそう
1989年生まれ。オールジャンルミクスチャーブログ『kansou(king and soul)』を運営。記事によって変わるテンションの落差に困惑の声多数。『QJWeb クイック・ジャパン ウェブ』『SUUMOタウン』『We Love Expedia』などでも執筆。

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