『今日好き 金木犀編』最終話ーーふうたとみらいの“長い旅”は幸せな結末へ

『今日好き 金木犀編』最終話レビュー

 運命の告白を間近に控え、意中の男子を指名する女子からの“最後のアピールタイム”に。その途中、赤羽流河(りゅうが)が女子メンバーのもとに現れ、横田未来(みらい)を呼び出す。りゅうが曰く、自身が指名されない可能性を考慮して、どうにか最後に想いのすべてを伝えたいとのことだったが、男子側からアプローチをするという“ルール破り”な展開には、女子であれば誰もがドキッとしたことだろう。

 そんなりゅうがの変わらぬ一途さを受け止めても、みらいが最後に出した答えは「やっぱる、ふうた(酒寄楓太)のことも頭にあって。だから、そう……」という申し訳なさに溢れた一言。それでもりゅうがは「みらいちゃんのことがすごい大好きだから、最後まで諦めずに待ってます」と、その意志を貫き通すのだった。決して十分な時間はなかったが、りゅうがは最終日までやるべきことはしっかりとやった。ただ、みらいが心の底から恋をしたいと思った相手は、どんなことがあってもふうただけだったのだ。

 続いて、西綾乃(あやの)は他の女子メンバーと“四角関係”にある三島啓史(けいし)を指名。この旅を通して辛い場面もあったが、その際には何かあれば絶対に笑わせてくれる彼と話がしたいと考え、その存在を頼りにしていたようだ。そんな彼が、今まさに思い悩んでいることに気付いたあやめは、勝った方が何かひとつを質問できる“あっちむいてほい”を提案。けいしはここで、あやのからの強い矢印を再確認するのだが、同時に彼女が自分の悩む姿に気付いていたと知る。恥じらいながらも、お互いの信頼感が滲み出る良いツーショットとなった。なお、けいしはこの日の朝、意中の相手をあやのと永江梨乃(りの)の2人まで絞ったと語る。残念ながら、猪子れいあ(れいあ)とはカップルになれないようだ。

 ところで、けいしはあやのとの会話で余程自然になれたのか、天然屋さんな本来の姿を取り戻していた。その証拠に、別れ際に「俺も最後にキモチ伝えていい?」と言うと、おもむろに木の棒を手に取って波打ち際に「ガチ悩(なや)。」の文字を記す。あやのがその後、振り向きざまに「けいしくん! めっちゃ好きだから! 待ってて、告白行くから!」という、映画のワンシーンのような爽やかすぎる告白をしたことで一瞬は忘れかけたが、あの「ガチ悩。」は一体なんだったのだろう……。

 そこから、けいしはりのともツーショット。ここでは、りのが自身の印象を質問し、けいし曰く「顔だけじゃない」かわいさに惹かれたと回答。さらに、彼女は『金木犀編』で初となる“手繋ぎ”を求めてから、「もっと色々知って、仲良くなりたいな」という未来への展望も語った。この時間でまた悩みを募らせてしまったのが、けいし。「頭が熱い」「頭冷やしていい?」と呟きながら、またしてもおもむろに立ち上がると、目の前のプールに猛ダイブ! ようやくいつものけいしが帰ってきたが、これにはりのも大爆笑。『夏空編』でも言われていたが、どこまでも三代目J SOUL BROTHERSのMVに出てきそうな画の男だ。

 最後は、ふうたとみらいの気になる2人。ふうたはまだ自身の“好き”がわからないと悩みながらも、みらいは『夏空編』から会えない間も彼のことを考えていたほか、あやのやりのともツーショットをしていたことが不安だったと、お互いの胸中をようやく打ち明け合う。その上で、みらいはやっぱりふうたを好きだった。彼女は別れ際、ふうたに向けた手紙を残すのだが、そこに書かれていたのは「大好きです。」という心のこもった一言。裏面には、ほっと心温まるふうたの似顔絵が描かれていた。その手紙を胸に、ふうたはついにこの恋への決心が固まったようだ。その結末ははたしてーー。

 運命の告白は、永塚兼慎(けんしん)と羽方るな(るな)からスタート。るなの告白は、初日から一緒に過ごした時間を振り返りながら、「日に日にけんしんへの想いが強くなっていきました。これから、けんしんの笑ったかわいい顔を、いちばんそばで見ていたいです」というストレートなもの。すると、けんしんは「俺からもるなに伝えたいことがあります」と答える。続く言葉が気になるが……「るなのことが大好きです、付き合ってください」と、見事にカップル成立! 二度の旅を経て、るなはついに自分の幸せを見つけられた。

 続いては、“四角関係”に答えを出さなければならない、けいし。告白したのは、れいあ、あやの、りのの3名だ。れいあは「けいしくんのことが大好きです。私の初めての彼氏になってください」、あやのは「もしけいしくんと付き合えたら、私がずーっと、ずっと! ずっと、笑顔にします」、りのは前述のプールでの一幕が印象的だったと語りながら、「もっといろんなけいしのことを知りたいです」と、それぞれが自分らしい言葉で想いを伝える。

 そのキモチを受け取って、けいしが悩み抜いて出した答えはーーりの! 追加メンバーで参加した彼女が、見事な逆転劇を果たす結果となった。そして、けいしの愛情表現もまたさすが。優しいハグを交わすのはもちろん、まさかの“お姫様だっこ”でくるりと一回転しながら、海に向かって「りの大好きだよー!」と、心地よい叫びを届けてくれた。けいし、幸せになれよ。

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