ジャージークラブにフューチャーファンクも 音楽ジャンル再評価に及ぶTikTokの影響力

ジャージークラブにフューチャーファンクも 音楽ジャンル再評価に及ぶTikTokの影響力

 こういったアンダーグラウンドな音楽やカルチャーの再評価に関しては、ひと昔前であればメディアやシーンに精通した評論家の影響力によるところが大きかったが、今ではTikTokのバズによって、一般ユーザー側(厳密にはTikTokのインフルエンサーも含まれるが)からも起こり得るようになったと言える。その意味でTikTokは音楽の”再評価”という面でも多様化をもたらしている。

 TikTokは今夏、昨今の政治的な対立によってアメリカ国内では禁止になる可能性を取沙汰されていたが、今月20日にトランプ大統領が米事業を巡るオラクルの提携案を”概念の面で”承認したと述べている。これを受けて、TikTokの運営元のBytedanceが、”同日アメリカをTikTok Globalの本社として維持・拡大するとともに、全米で25,000人の雇用を創出する”と声明で述べており、計画を進めるには中国政府の承認が必要ではあるものの、アメリカ国内におけるTikTokの一応の存続の見通しがたったことを発表している。

 先述のようにTikTok発のバイラルヒットは、今や若手アーティストの成功のファーストステップに留まらず、アンダーグラウンドな音楽シーンにとっても、”再評価”のきっかけを生み出すものとして機能している。それだけに今回の提携案が進んだことは、音楽業界にとっても朗報だろう。

(画像=Pixabayより)

■Jun Fukunaga
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター。DJと音楽制作も少々。
Twitter:@LadyCitizen69

〈Source〉
https://blog.comnico.jp/we-love-social/sns-users
https://www.thefader.com/2020/02/19/cookiee-kawaii-vibe-interview-tiktok-jersey-club
http://dropspot.news/2020/05/13/meet-vantage-producer-of-viral-hit-50-50/
https://www.facebook.com/watch/?v=716486632537099
https://purplesneakers.com.au/2020/05/news-berghain-trainer
https://variety.com/2020/digital/features/vibe-check-tik-tok-videos-daniel-spencer-1203540844/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000236.000030435.html
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-09-19/QGXDAODWLU6901

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