“リモート恋愛”は意外なカップルが生まれやすい? 部屋チェック、駆け引きなど独自の面白さを分析

“リモート恋リア”の特徴を分析

 また、今回リモート恋愛を加速させていく要素として、番組側が用意していた様々な仕掛け、コンテンツが効果的だったことも記しておきたい。2ショットや乱入ルールはその最たるものだが、他にも『Love or Delete~今、婚活できない私たち~』では、大人数だと間延びしがちな自己紹介タイムを、各自で作成したVTRを流すというやり方にしたり、早い段階で互いの価値観を知るために、二択の質問を設けて同意見同士で話し合わせたり。『わたしの部屋に来ませんか?~恋は自粛してられない!~』では、中間ジャッジの時間を設け、強制的に“今気になっている人”を選ぶ必要性を生じさせ、この中間ジャッジの発表が、その後の展開に大きな影響を与えていたのも印象的だった。

 相手の考え方などは知ることができても、誰に好意があるのかの把握は難しいであろうリモート恋愛。途中経過であっても自身の想いを伝える場面があることは、画面上を越えて相手の気持ちにダイレクトに訴えかけるようだ。

 仮にカップル成立となってもすぐに会えるとも限らないこの状況下で、ストレートに想いを伝え続けてくれること、限られた情報の中から相手への興味関心を持ち、話題を触れる質問力、そしてきちんと画面越しでも相手の話を受け止められる共感力があるかどうかが試されているようだ。リアルの出会いの場でも周囲の調和を考えながら場を盛り上げられるタイプはリモートになっても問題ないだろうが、自分語りだけが多く、騒がしさや勢いがウリだったタイプには、リモート恋愛は難しいのかもしれない。

 “リモート恋リア”だからこそスポットライトが当たる逸材と、そのメンバーに人気が集まる理由を分析するのは、withコロナ時代に人間関係を深めるためのヒントが沢山詰まっているのではないだろうか(リモート合コン『Love or Delete~今、婚活できない私たち~』の参加者たちが更新する公式アメブロも要チェックだ)。

■楳田 佳香
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで年間の劇場鑑賞映画本数は約100本。Twitter:https://twitter.com/Tominokoji

■番組概要
『Love or Delete~今、婚活できない私たち~』
『わたしの部屋に来ませんか?~恋は自粛してられない!~』
『会えない恋の育て方~遠距離恋愛のすべて~』

 

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