まだ遅くないTikTok入門 “かわいい/かっこいい”から“面白い”まで、人気TikToker9組を紹介

「かわいい・かっこいい」も「面白い」もいけるマルチな才能

 上記に紹介した、「かわいい」アイドルTikToker、ネタで勝負する「面白い」TikToker。それらをバランスよく取り入れ、「かわいいのに面白い」「かっこいいのに面白い」を体現しているのが下記の3組だ。

 景井ひなは、熱いコーヒーを持つところを面白おかしく撮ってみたり、マジックを披露してみたりと内容に工夫を凝らしている。ここ最近多数いいねがついていたのは、裏返した鍋にバウンドさせながらピンポン玉をコップに入れるチャレンジ、という何ともYouTuberらしい企画だ(これが数十秒に編集されている)。こたつ@フォーエイトは、Hinata・ねおやべろんちゅと同じく、初期から活躍しているTikTokerだ。以前から数十秒でのコント動画が人気で、最近ではグループYouTuberとしてドッキリ動画やダンス動画をアップしている。ひなたは、きれいな顔立ちもものともせず、明るく変顔したり下記の動画のように弟とともにボケをかます様子などが好感度を上げている。

 彼らが特徴的なのは、いわゆる「かわいい」「かっこいい」または「おしゃれな」動画も多数アップしているという点だ。テレビのバラエティ番組で笑いも取れるアイドルのように、人気YouTuberも顔負けのマルチな才能を発揮している(事実、下記3組のうち2組はYouTubeチャンネルを開設している)。

番外編:絶対に観てほしい元NHKアナウンサー

 ここまで、どちらかというと年齢の若いTikTokユーザーのメイン層を紹介してきた。彼らのようなメインユーザー層には入らないが、絶対に観てほしい、意外なユーザーが一人いる。元NHKアナウンサーの登坂淳一氏だ。

 オリエンタルラジオの中田敦彦や狩野英孝をはじめ、多くの「大人」である芸能人がTikTokに参入しているが、筆者個人的に最も好印象な「大人」は彼である。

 元アナウンサーらしい「ためになる動画」のようなものもアップしているが、それ以上にいいね数が多く、人気なのが下記のような動画だ。TikTokの流行りの音楽に載せて、若者たちがしているダンスを楽しそうに踊る姿がなんともかわいらしい。なかなかTikTokは好きになれなさそうだと思いながらここまで読んできた読者の方にも、彼のアカウントはぜひおすすめしたい。

今からでもまだまだ遅くない

 いくつかの側面から人気TikTokerをカテゴライズし、紹介してきた。YouTubeと同じく、TikTokの世界も相当に奥深いことがわかっていただけただろうか。

 最近では、マネタイズしやすい「教育・カルチャー系」の動画がTikTokで一般的になってきたと言われている。とはいえ、当初の使われ方であるオシャレな動画や、純粋にネタとして面白い動画も若者の間では依然として人気だ。純粋にかわいい・かっこいい・面白い動画がバズり、TikTokからYouTubeに転向するユーザーも多くいる。

 YouTubeなどの動画メディアのファンであれば、TikTokの人気動画を観てみてはいかがだろうか。きっと楽しめるだろうし、今からでもまだまだ遅くない。

■桂木きえ
東大卒YouTubeコラムニスト。92年東京生まれ。会社員ながらもYouTuberが好きすぎて副業ライターとして執筆。YouTube、TikTokなどの動画メディアとインフルエンサーについて考察する。

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