世界的YouTuberジェイク・ポール、「金稼ぎの方法」伝授するサロン始めるも“やり方”に賛否

世界的YouTuberの“サロン商法”に賛否

Edfluenceは酷かった

 2017年、ジェイク・ポールはEdfluenceというインフルエンサー育成サイトをローンチさせました。そのサイトは7ドル支払ってジェイクの“オンラインサクセスの秘密”を語る動画にアクセスするもの。しかし内容は薄く、とても満足できる代物ではありません。そこで、さらなるコンテンツを見るために57ドル支払うシステムになっているのです。

 ただここで問題が。57ドル支払って、いざコンテンツにアクセスしようにもコンテンツは完成しておらず「coming soon」表示のまま。結局コンテンツは作られることなく、サイトは閉鎖されてしまいました。

気になるFFMの内容

 あれから3年。ジェイク・ポールは再び同様のサイトをローンチさせました。以前と違うのは、自分だけのお抱えメンバーであるTeam 10の仲間だけでなく、ネットで成功している人たちを集めてチームを組んでいるとこと。しかしHPのメンバーの動画を見る限り、彼らの成功法を伝授してもらえるというよりは、ジェイクのサポートといった感じ。あくまで主役はジェイクであり、ジェイクのストラテジーを学ぶ講座になっているようです。

 ちなみに、FFMを受講するのに適している人は以下の通り。

・金銭的自由を求めているジェイクのフォロワー。
・すでにインフルエンサーもしくは影響力を増して収入を増やしたい人。
・プロもしくはビジネスオーナーでソーシャルメディアを活用して収入と顧客を増やし、ブランディングしたい人。

 反対に、向いていない人は以下の通り。

・手早く成功したい人。(成功に導く魔法の薬はない)
・即効性を求めている人。(富と自由を手にするには時間がかかる)
・教育とは、借金をしながら、ロクにまとまった金も稼げない奴らから長い時間かけてグダグダ教えてもらうことだと信じている人。(いわゆる今の教育システムのこと)

 向いていない人の項目に、「時間がかかる」と書かれているので、例え効果が出なくても巧妙に責任逃れできるようになっていますね。それは別として、既存の教育システムを否定して、学業を疎かにしても良いと伝えているのは問題に感じます。影響力のある人なので、子供の人生を左右するようなことは言わず、リスクヘッジを考えて学業との両立を勧めてくれたら親世代から蛇蝎の如く嫌われなくても済むのですが。

 さて、ジェイク・ポールの新サロン「FFM」は成功するのでしょうか。信じてサブスクする人がいる限り、Edfluenceの二の舞にならないで欲しいです。

■中川真知子
ライター。1981年生まれ。サンタモニカカレッジ映画学部卒業。好きなジャンルはホラー映画。尊敬する人はアーノルド・シュワルツェネッガー。GIZMODO JAPANで主に映画インタビューを担当。Twitter

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる