『龍が如く7 光と闇の行方』は“サブカル小ネタ”の特盛ゲームだ

『龍が如く7』はサブカル小ネタが特盛だ

 パーティーメンバーとの日常会話が楽しめる「パーティーチャット」では、ホームレスの「ナンバ」を演じた安田顕氏に絡んだ小ネタが展開される。例えば「牛乳を吐く」ことにまつわる会話は、彼が『水曜どうでしょう』内の「対決列島」という企画で大量の牛乳を一気飲みした挙げ句に嘔吐してしまった“伝説の事件”が元ネタになっている。他にも“黄色いぬいぐるみ”や“エビチリ”について言及があったりと、本作には『水曜どうでしょう』ファンならニヤリとさせられる小ネタが多数含まれている。

 また、ナンバはレベルアップ時に「一つ上の男」というセリフを発するが、これは安田顕氏が『鈴井の巣』という番組の企画で「上野クリニック」にて包茎手術を行ったということに引っ掛けた小ネタになっている。『龍が如く』シリーズで演じた俳優にまつわる小ネタがここまで全面展開されるのは、本作が初めてではなかろうか。

 と、ここまででも本作の小ネタをすべて理解するためにはかなりのサブカルチャー知識が要求されることがわかっただろうが、恐ろしいことに『龍が如く7』ではその知識をプレイヤーに「要求」してくるミニゲーム、「資格学校」がある。「資格学校」はいわば四択クイズのミニゲームなのだが、その中でも特に「SEGA検定」は難しく、さながらSEGAのカルトクイズのようになっている。問題数はそう多くはないので何度もプレイすれば誰でもクリアできるが、SEGA知識に自信のあるかたはぜひ一発クリアを狙ってみるのもよいだろう。

 ほかにも、「冬のソナタ」を彷彿とさせる韓流ドラマが登場するサイドストーリーなど、『龍が如く7』には笑える小ネタがたくさん含まれている。もちろんシリーズファンに向けたような過去作キャラの再登場もあったりで、本作のボリュームはまさに「特盛」といったところ。そのすべてを理解するのは至難の業だと思うが、知識に自信があるプレイヤーは細部の小ネタ探しをする、というようなやり込みも楽しめるだろう。

 『龍が如く7 光と闇の行方』はPlayStation 4向けにPlayStation Storeや小売店などで絶賛発売中。膨大な小ネタに心躍るプレイヤーは、ぜひ手にとってみてほしい。

■文章書く彦
ビデオゲームを専門とし主にインターネット上に生息するフリーライター。コンソールでの大作ゲームやSteam上にある海外ゲームなどが専門。「ワニウエイブ」名義ではラッパー/トラックメイカーとしても知られ、同人ゲームのサウンドトラックに楽曲を提供するなど多岐に渡るジャンルで節操なく活動している。 Twitter:@waniwave

(C)SEGA

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