『テラスハウス』東京編:第25~28話ーー東京は“通過点”の新メンバーたちが織りなす“第二章”

『テラスハウス』東京編“第二章”が幕を開ける?

ブロッコリーパスタと漫画連載

 初期メンバーが全員卒業するに至った25th WEEKまでを第一章と捉えるならば、その大枠の展開を振り返るうえで“流佳の成長”に触れないわけにはいかないだろう。彼のオリジナル料理であった“ブロッコリーパスタ”はカルボナーラ風のちゃんとしたパスタに変身を遂げた。さらに流佳は、英会話教室に通い続けて上達した英語を使ってテラスハウスへの感謝と卒業する意思をみんなに伝える。「この環境がなければもっとヤバイ人間だった」と語る彼がたどたどしくも自信たっぷりに英語でスピーチをしてみせたというのは、なかなかに感慨深いものがあった。小さな一歩もやがて大きな一歩につながる。そのことを示した流佳の功績を素直に称えたい。

 そんな流佳が「スパイダーマンになりたい」と言っていたように、テラスハウスには夢を追うメンバーがこれまでにも多数在籍していた。しかし意外にも、その夢が叶う場面に私たち視聴者が立ち会えることは無いに等しかったように思う。その点においてもテラスハウス史上最大の感動的なシーンになったのが、ペッペが漫画連載の夢を叶え、コンビニで自身の漫画が載る雑誌を手にした瞬間だ。

 「これ私が描きました」とペッペが思わず店員さんに話しかけたあと、まるでそれが親戚の子どもの功績であるかのように親身に接してくれたあの店員のおばちゃんがさらなる感動を引き寄せてくれた。東京という“都会の街”で交わされる“温かいコミュニケーション”という意外性。ペッペが訪れた『ヤマザキYショップ』のような半ば個人経営に近い(親密なコミュニケーションが存在する)コンビニも実はまだまだ存在していて、そんなことも教えてくれるのもまたこのリアリティーショーの醍醐味だろう。

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