SixTONES、YouTubeで単独チャンネル持った意義 ジャニーズJr.Ch時代との相違点から考える

 一方で、企画動画は、今のところジャニーズJr.チャンネルの頃から人気を博していたドライブ企画と『すとらじ』の2本に絞られている。そのため、チャンネル全体がスッキリしているように感じた。これらの企画動画は、MVやパフォーマンス系動画とのボリュームバランスも良い。全体的に、SixTONESのアーティスト活動の様子だけでなく、アイドルとしての顔から素の表情までも、幅広く楽しめるチャンネルに仕上がっているのではないだろうか。

SixTONES Radio すとらじ Vol.1
SixTONES - Tokyo Drive Vol.1

 さらに注目したいのは、動画の概要欄だ。そこには動画に関する説明は一切なく、SNSやチャンネル登録ページ、音楽コンテンツへの“リンクのみ”が記載されている。実にシンプルな構成だ。そのため、視聴者はその動画がどんな意味を持っているのか、どういった位置づけなのかを調べたり、ファン同士で教え合ったりすることになる。つまり、情報を能動的に取りに行くことになるわけだ。すると、受動的に情報を得るよりも印象に残り、記憶に刻まれやすい。もしかしたら、そこまで考えてシンプルな作りにしているのではないだろうか。とはいえ、嵐の動画も同じスタイルのため、ジャニーズ事務所自体の方針ということかもしれないが……。

 そしてもうひとつ。ジャニーズJr.チャンネルの動画と大きく変わったのが、タイトルだ。すべて英語表記となっている。常々「海外進出」という言葉を使っていたSixTONES。惜しくも『YouTube FanFest』は延期となってしまったが、今も変わらず海外進出を意識していることに変わりはないだろう。コメント欄にも、外国の方とみられる投稿が少なくない。SixTONESのアーティストチャンネルは、目下の目標である“海外進出”を達成するために、今一番有効なツールなのかもしれない。

(文=高橋梓)

※高地優吾の「高」は「ハシゴ高」が正式表記。

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