【Steam】人狼+非対称マルチプレイの『Secret Neighbor』は、”心の強さ”が試される

【Steam】心の強さ試される『Secret Neighbor』

信頼と疑心の間で揺れ動くプレイヤーの心

 しかし、そう簡単に屋敷を攻略できないのが『Secret Neighbor』。前述した通り、おじさんが誰か分からない状況では互いに弁明合戦が繰り広げられるだけでなく、徒党を組んで身勝手な行動に出るプレイヤーも続出する。味方であるはずのプレイヤー同士で乱闘騒ぎに発展するケースもあり、ボイスチャットを駆使した連携プレーが必要になるケースも珍しくない。まさに「人狼ゲーム」を遊んでいるがごとく、個々人の身の振る舞い方が勝敗を左右するのだ。

 一方のおじさん側は一人ということもあり、基本的には難易度がグンと上昇する。子供たちに勝利するには最終ゴールとなるドアを防衛しなければいけない。とはいえ、自分の正体が知られてしまっては狩れる獲物も狩れなくなる。そのため、おじさん側のプレイヤーには”ある程度の演技力”が欲しいところだ。

 「多勢の中で誰にもバレずに暗躍するのが好き」なプレイヤーなら、このポジションは待ってましたと言わんばかりの機会となるはず。自らが率先して子供たちの指揮を取り、絶対的な信頼を得たところで背後から殴りかかる……。役割を演じきる苦労は避けられないかもしれないが、その分得られるカタルシスも相当なものだろう。

 非対称マルチプレイゲーム『Secret Neighbor』は、Steamにて2,050円(税込)で配信中。追う楽しさと追われる恐怖を味わいたい方は、ぜひ一度チェックしてみてはいかがだろうか。

■龍田優貴
ゲームの尻を追いかけまわすフリーライター。時代やテクノロジーと共に移り変わるゲームカルチャーに目が無い好事家。『アプリゲット』『財経新聞』などで執筆。個人的なオールタイムベストゲームは「ファミコン探偵倶楽部」シリーズ。Twitter:@yuki_365bit

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