フィッシャーズの影の努力が明らかに 『深イイ話』でシルクロードの“研究ノート”など特集

 ここから、フィッシャーズが現在の人気を獲得するまでのストーリーが明かされた。葛飾区にある中学校の同級生で結成され、当初はシルクが一人で、せっせと動画をアップしていた。どの動画も、再生回数は良くて1000回程度だったという。YouTuberとしての活動は親にも反対され、「話したとき、泣かれたこともあります。部屋に入るとカメラに向かってひとりでしゃべっているので、ホントにおかしくなったと思われて」とシルク。そんななかでも活動を続け、気づいたのは「(動画で)外で運動する人が全然いない」ということ。そうしてYouTube上で新しいジャンルを開拓してきたのだった。

 シルクは過去にアップした動画がどのように視聴されたか、細かくノートを取っており、広く楽しまれる企画を立てるため、独自の分析を行なっているという。例えば、「開始15秒から2分30秒の間に、動画での笑いやオチを盛り込むとループされる」「一般的に面白いとされる変顔、叫ぶなど、オチを2分以内に盛り込むことが大切」など、明確なポイントを意識して動画を作り、動画の視聴回数を上げ、ファンを増やしていったという。こうした努力は動画ではなかなか語られないため、感心したファンも多かっただろう。

 そんなフィッシャーズの影響で、いま、公園で遊ぶ子どもが増えているそうだ。番組のインタビューに応じた子どもたちは、「フィッシャーズがやっているから、やりたいなと思った」と、公園でアスレチックに挑戦していることを笑顔で語る。このエピソードは、スタジオでも満場一致で「深イイ話」に認定されていた。

 素朴で、真摯に活動し、子どもたちにポジティブな影響を広げているフィッシャーズの姿に、「YouTuber」のイメージが変わった、という視聴者も多かっただろう。身を削りながら日々楽しい動画を届け続けている彼らの魅力が、YouTuberというカルチャーを知らない人たちにも、この番組を通じて正しく届いたはずだ。

(文=向原康太)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる