金爆・歌広場淳が語る、悩んだ末に気づいた「eスポーツシーンで僕にしかできないこと」

歌広場淳「eスポーツで僕にできること」

 ちなみに、そういう対戦ができる相手はいないか……と探していて、最近たどり着いたのが、人気声優の市来光弘さん! 『ザ・キング・オブ・ファイターズ』(KOF)シリーズで、なんと「闘劇」(2003年から2012年まで開催された、伝説の格闘ゲーム大会)の壇上に上がった経験がある方なんです。ミュージシャンで例えるなら、紅白歌合戦に出場しているようなもので、次の対戦相手は市来さんしかいない、と勝手に考えているのですが、プレイしているタイトルに越えるべき壁があります。ただ、ここは市来さんにストVをやってもらうのではなく、歌広場淳がKOFをやるべきだろうと。KOFシリーズでは2020年、待望の最新作『ザ・キング・オブ・ファイターズ15』がリリースされることが発表されているので、話題性も大きいはず。新しいゲームをやりこむきっかけにもなりそうで、対戦をお願いしたいと考えているだけでワクワクしています。

 新しいゲームに触れるきっかけという意味で、もうひとつお話ししておきたいのが、僕が先日加入した、SiMのボーカル・MAHさんやDragon Ashのドラマー・桜井誠さんなどが参加している、総合ゲームエンターテインメント集団「THE REBEL’S eMPIRE GAMING PROJECT」(ReMG /レムジー)について。僕はカプコンの『ストV』をプレイして、いろんな場に出させてもらいましたが、当然ながら、結果が求められるプロゲーマーではないので、他のゲームを積極的にやってもいいわけです。そして勝つことが求められるわけではないから、下手なプレイも見せていいでしょう、と。

 ゴールデンボンバーの活動のなかで、楽器を弾かない僕たちですけど、中学校の軽音部レベルで、楽器から音を出した経験があって。メンバーみんなで、リップサービス的に「二度とやらん」みたいなことを言いましたが、実際僕はちょっと楽しかったんですよ(笑)。そういう「ちょっと楽しい」瞬間って、見ている人も嫌な気持ちはしないでしょうし、ReMGのメンバーと下手でもワイワイやる、というのはとてもいいと思うんです。プロゲーマーの試合は本当に素晴らしいし、感動するのですが、一方で「ここまでできなきゃ、ゲームをしちゃいけないの?」「ゲームってここまで大変なの?」という気になって、遠い世界の出来事に感じてしまう人もいるはず。「ちょっと明日からランニングしてみようかな」と考えている人に「マラソンをやろう」と勧めるようなもので、裾野を広げるきっかけにはなりづらいかもしれません。その点、僕らが下手でもワイワイ楽しんでいる姿を見てもらえば、「これでもいいんだ」と思えるんじゃないかと。

 そういうわけで、僕が2018年~2019年に感じていた、ゲームをめぐるある種のフラストレーションは、すべてつながって前向きな力に変わっています。実現したら市来さんとの対戦も、またReMGのイベントや配信も、ぜひ楽しみにしていてください。

(取材・構成=橋川良寛)

・ゴールデンボンバー オフィシャルサイト
http://pc.goldenbomber.jp/
・THE REBELS eMPIRE GAMING PROJECT
https://www.spaceshowertv.com/remg/
・TOKYO MX「格ゲー喫茶ハメじゅん」
10/4(金)から毎週金曜23:30~24:00放送
歌広場淳 番組MCとしてレギュラー出演
https://twitter.com/hamejun_game

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