Nintendo Switch Mini対応ケースがまた流出 Miniは年末商戦、Switch Proは来年投入か?

任天堂、中国進出の準備も進む

 任天堂の注目すべき動向には、Switch関連のほかに同社の中国進出がある。この話題に関しては『ブルームバーグ』が2日に報じたところによると、任天堂中国進出における中国側の窓口となる同国インターネットサービス最大手のテンセントがNintendo Switch関連の求人広告を出した。求人の内容は、データアナリスト、Switch用ゲーム開発の監督者、そして中国現地でSwitchのエコシステムを構築する支援業務に携わる人材である。

 任天堂中国進出における中国側の動向に関しては、同国の英字テック系メディア『abacus』が4日に報じている。その報道によると、テンセントと深いつながりのある中国人ゲーム実況者が、Switchに関してはリージョンロックが適用されないと発言した。リージョンロックとは、ゲームやアプリを特定の地域で利用できないようにする設定を指す。ゲーム産業を政府の管理下に置いている中国においては検閲を理由として海外製ゲームの内容を一部変更して中国向けのゲームを販売する一方で、 内容の変更されていない海外製ゲームを購入できないようにするためにリージョンロックが用いられる。Switchではこうしたリージョンロックが適用されない場合、中国人ゲーマーが海外のゲーマーと同じゲーム体験ができることになる。以上のことが本当であれば、中国人ゲーマーにとっては朗報であると同時に、任天堂が中国当局に信頼されていることも意味しているだろう。

 巨大な中国ゲーム市場に対しては、過去にSonyやMicrosoftがそれぞれのゲーム機を売り出して進出を図ったのだが、大きな成果を上げずに今日に至っている。同国のゲーム市場に進出する際の大きな壁となってきたが、ゲームの検閲である。今回の任天堂の進出に関しては、この壁が取り払われるかも知れない。Switch Miniのリリースも考慮すると、任天堂は史上初めて中国のゲーム市場に本格進出した企業となっても不思議ではないだろう。

トップ画像出典:WinFuture「Nintendo Switch-Nachfolger: Hülle der "Mini Switch 2" durchgesick…」より引用

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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