「E3」での『Gears 5』発表を機に振り返る、“カバーシステム”など『ギアーズ』シリーズの魅力

 チェーンソー付きの「ランサーアサルトライフル」という個性の塊のような武器と、唯一無二の“カバーシステム”。この2つがある限り、『ギアーズ』の面白さは保証されていると言っていいでしょう(共闘系も楽しいです)。この部分を変えなければ面白いのは間違いないんです。そして『ギアーズ5』は……もちろん、こうした部分は変わっていないようです。しかし、E3で出ている情報ですと、どうも今までとは少し毛色が変わっています。それは全体的にポップな雰囲気になっていることです。予告編ではTrick Daddy Feat Twista Lil' Jonの『Let’s Go』をBGMに、景気よく主人公たちが大暴れ。今まで『ギアーズ』と言えばダークな雰囲気が強かったのですが、今回は明らかにテンションが異なります(ちなみに流行りのBillie Eilishを使ったダークな予告編もあります)。

 また、ギアーズのキャラがちびキャラになったスマートフォン向けのタイトル『Gears Pop』というのも夏に出るそうで、これもまた凄い企画だなと感心するばかり(チェーンソーでバケモノを真っ二つにするゲームを可愛く作り替えるとは、これも思い切った試みです)。協力プレイにも力が入るようで、『ギアーズ』をより幅広い層に届けようという意志が読み取れます。絶対に面白い要素を持ちつつ、そこに新たな要素がどう絡んでくるか? 今から楽しみでなりません。

 唯一の不安は人をチェーンソーで真っ二つにしたりする描写のせいで、日本版が出ないという悲劇がありえることです。実際、前にかなり揉めたことがありました。今度はそういうことがないように、今はただ祈るばかりです。お願いします! マイクロソフトさん! 僕はチェーンソーでバケモノを真っ二つにしたいんです! 地獄を見せてくれ!!

■加藤よしき
ライター。1986年生まれ。暴力的な映画が主な守備範囲です。
『別冊映画秘宝 90年代狂い咲きVシネマ地獄』に記事を数本書いています。

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