「ゲーム定額サービス」戦国時代の到来か? Amazonがゲームストリーミングサービス構築中 

大きな消費が見込まれるゲームコンテンツ

 ところで、すでにストリーミングサービスが始まっている音楽や動画に比べて、ゲームコンテンツはどの程度の市場的ポテンシャルを秘めているのだろうか。この疑問に答えるには、株式会社博報堂DYメディアパートナーズと博報堂が発表した「コンテンツファン消費行動調査2018」が役に立つ。

 同調査は、2018年において影響力のあったコンテンツを「リーチ力」と「支出喚起力」という2つの観点からランキングしている。リーチ力とはコンテンツの知名度を意味しており、CMにコンテンツを利用した時の影響力を推測する指標となる。支出喚起力とはコアファンがコンテンツ消費に費やす支出をあらわす指標であり、この数値が高いコンテンツは大きな市場を形成することが予想される。

 同調査によると、リーチ力では1位の映画『君の名は。』をはじめとしてアニメや音楽のコンテンツが並び、ゲーム関連では7位にポケットモンスターがランクインする。対して、支出喚起力では1位こそアイドルグループの嵐であるものも、2位のアイドルマスターシリーズのほか刀剣乱舞やドラクエといったゲームコンテンツが上位に並ぶ。こうした調査結果から、ゲームコンテンツは音楽やマンガと比べて知名度は劣るが市場形成力では他のカテゴリーのコンテンツに劣らない、ということがわかる。

 以上のように音楽や動画に劣らない市場を形成すると予想されるゲームストリーミングサービスをめぐっては、今後さらに有名企業が参入に名乗りをあげて多数のサービスが覇を競う「ゲーム定額サービス」戦国時代が到来するのではないだろうか。

トップ画像:AmazonのFacebookページよりプロフィール画像を引用

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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