Spotify、“直接音源をアップロードできる”新機能で音楽シーンに与える影響とは?

 最後に、同氏はSpotifyの新機能への期待をこのように語った。

「Spotifyに直接アップロードできることで、許可なくサンプリングした楽曲が増えるのではないかという懸念はあります。しかし、今後Spotifyではそうした権利問題も整備されていくのではないでしょうか。今回の機能では、Spotifyは曲の著作権を事前に確認するため、アーティストに対してリリース5日前に楽曲を投稿してほしいと説明していますが、将来的にはより精度の高い独自の著作権管理システムを持つかもしれません。また、Spotifyがアップロード自由化に踏み込んだことは、インディーズのミュージシャンにとって勇気を与えることだと思います。今後、こうした機能が世界中に広がっていけたら嬉しいですね」

 期待が高まるSpotifyの新機能であるが、著作権問題など課題もまだまだありそうだ。しかし、サブスクリプションサービスに誰でも音源をアップロードできるようになれば、リスナーたちの音楽に対する造詣が深くなることは間違いないだろう。また、そうしたなかで、次世代を担う若手アーティストたちがどういった楽曲を生み出すのかも非常に興味深い。同機能が、日本でも導入される日を楽しみに待ちたい。

(文=北村奈都樹)

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