難聴でも聴きやすい「ミライスピーカー(R)」の仕組みは? 高齢者社会を支える最新テクノロジー

「東京国際映画祭のバリアフリー上映会で活用していただいたところ、難聴の方から『いつもよりセリフがはっきりと聞こえた』という声をいただきました。映画は字幕を挿入することもできますけど、エンターテイメントの場合、音のまま伝えないと楽しめないものが多いかと思います。映画館やコンサートホールへの導入が進んでいけば、より多くの人に本来の音の情報を楽しんでもらえるのではないでしょうか」(同)

 かくして「曲面サウンド」のテクノロジーは、あらゆる分野での活用を想定し、音響の要素を伴うデバイスへの組み込みを目指した小型化・軽量化、広い公共シーンでの活用を目指した大音量化、野外での使用を想定した防塵・防水化などが進められている。

コンサートや映画などでの活用が期待される、試作中の「メガCurvy」

 なかでも注目したいのは、野外イベントを想定した大型モデルの試作機「メガCurvy(通称)」だろう。すでに完成しているこちらのモデルは、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックへの導入も期待されているという。「ミライスピーカー(R)」の音を日常的に耳にすることができる未来は、すぐ側まで来ている。

(取材/文=セツ・ミチオ)

ミライスピーカー公式サイト

 

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