ARゲーム『イングレス』のTVアニメが放送開始! 豪華声優陣の舞台挨拶で盛り上がった先行試写会をレポート

「イングレス」先行試写会 体験レポート

出演者による舞台挨拶

 写真左から、ジョン・ハンケ(Niantic CEO)、櫻木 優平(監督)、上田 麗奈(サラ・コッポラ 役)、中島 ヨシキ(翠川 誠 役)、喜山 茂雄(ジャック・ノーマン 役)、緒方 恵美(ADA 役)と、豪華な面々が並んだ。

  Ingressほどのメガヒット作品ならハリウッド映画にもできると思われるが、アニメにした理由を聞かれ、ジョン・ハンケは「アニメは映画よりも自由度が高いし、アニメなら世界を駆け巡る壮大なストーリーも描けるから。そして、『AKIRA』などの日本のアニメが大好きだから、Ingressのストーリーを日本のアニメで伝えたかった」と、アニメに対する情熱を語った。

 また、Ingressのナビゲーターを務めるADAの声優を緒方恵美が担当するに至った経緯について、緒方本人が「実は最初はそうじゃなかったんですよ。エージェントとしてゲームをプレイしてたんですが、ADAの日本語版ボイスを入れるとなったときに、日本のエージェントの中でADAのイメージに合う声優さんを探しているということで、担当することになったんです」と、裏側を語っていた。

 また、監督の櫻木は、映像がリッチでカット数が多いように見えると問われ、「普段見てるアニメよりは多いと思います」としつつ、背景以外の手描きパートは一切なく、フルCGで制作したことを明かした。

 また、謎が多いアニメ「Ingress」の今後の展開にも質問が集まる。「まだ登場していないキャラもそれなりにいて、未登場のキャラが結構キーになります。登場しているキャラクター1人1人も掘り下げられますし、主人公の誠の成長にも注目です」と、サラ・コッポラ役の上田麗奈。翠川誠役の中島ヨシキは、「誠が尋常じゃない速度で成長していくので、演者としてその成長にお芝居が追いつけるのかという課題がありました」とその大変さを語った。また、ジャック・ノーマン役の喜山茂雄も「ジャックとしては、誠の成長スピードに驚かされるばかりです。そしてジャックを超える何かを見せてくれます」と、やはり主人公・誠の活躍について期待していてほしいとコメントした。

 また、4話以降は日本だけでなく世界を舞台に飛び回るのだが、それぞれ現地のエージェントに写真を撮影してもらい、参考に制作を進めたエピソードが。櫻木も「現地のエージェントの情報が、そのまま反映されているカットもあります。Niantic社の協力でそういったことができて、非常に助かった」と、Nianticと共作したからこそできた作品であったことを強調していた。

 また、最後に行われた記念撮影では観客に青と緑のサイリウムが配られ、Ingressの2つの陣営「レジスタンス」と「エンライテンド」を表現し、会場が綺麗に彩られていた。

音声 AR 体験型ゲームイベント

 上映会後の音声AR体験型ゲームイベントでは、上映会会場の六本木ヒルズ周辺に設置されたダークXM放出装置をすべてハッキングし、無力化するというゲームを体験できた。

 上映会終了後にiPhoneが配られ、イヤホンを装着して六本木ヒルズを散策しながら写真奥のダークXM放出装置を見つける。ダークXM放出装置を見つけたら、端末を近づけるとハッキングが開始され、ゲージが100%に達すると無効化される。六本木ヒルズ周辺に300個ほど設置されている装置を、1時間以内にすべて無効化するとミッション成功だ。

 最初に、エージェント登録をする必要があるのだが、その際に撮影した顔写真の情報が敵に漏れてしまい、傭兵が派遣されている。傭兵に見つかるとミッションは失敗となる。

 ミッションには上映会の参加者全員が参加し、端末にはリアルタイムで他の参加者がハッキングを開始したことや、ダークXM放出装置が無効化されたことがリアルタイムで同期される。また、常にADAが音声でナビゲートしてくれるので、Ingressファンには堪らないイベントだろう。

 筆者は残念ながら途中でゲームオーバーになってしまった。ゲームオーバーになる直前に一眼カメラを構えたスタッフとすれ違ったので、顔写真のデータを元に、スタッフが持っているカメラで顔認識を行い、顔が認識できればゲームオーバーという仕組みになっているのだろうか?

 イベント専用のアプリだが、完成度が非常に高かった。Ingressよりも限定された範囲でのゲームだったが、その分他の人との連携が重要でIngressよりも人と人との距離が近いゲームとなっていた。もしかすると、今後のIngressのイベントでも同様のイベント限定モードが遊べるかもしれない。

 Ingressと直接関係はないが、端末と一緒にambie sound earcuffsも貸出してくれた。このambieは、周りの環境音を聞きつつ音楽を聞くことができる特殊なイヤホンだ。スマホの音声を聞きつつ歩き回るという、今回のイベントの特性上、衝突や転倒の危険性もあるので、それに対する配慮だろう。

Netflixで全話一斉配信も

 TVアニメ「INGRESS THE ANIMATION」はフジテレビ系列で10/17(水)から放送開始されており、Netflixで10/18(木)より日本先行全話一斉配信が行われる。Netflixを契約している人はイッキ見も可能だが、テレビでは毎週1話ずつ放送されているので、ネタバレは控えてほしい。さらに今後、海外でも放送予定で、世界中でイングレスのアニメをきっかけに新規ユーザーが増えるかもしれない。

 「The world around you is not what it seems.」(あなたの周りの世界は、見たままのものとは限らない)

 これはIngressのキャッチコピーだ。私たちが普段生きている現実世界。普段見慣れた世界の裏には、見えているものとは違った別の世界が、実は広がっているのかもしれない。これを期に皆さんも、普段見えている世界とは少し違った”Ingress”の世界に触れてみてはいかがだろうか。

■tomokin
スマホとPCがないと生きていけない引きこもり系ガジェットオタク。普段はスマホやスマホ関連のガジェット、パソコン、ゲーミングデバイス、オーディオ製品などのレビュー記事をブログに投稿しています。サイト:https://tomokin-gadget.com

■TVアニメ『イングレス』
2018年10月17日よりフジテレビ「+Ultra」にて毎週水曜日24:55から放送開始
NETFLIXにて10月18日(木)より日本先行全話一斉配信

関西テレビ    10/23(火) 25:55~
東海テレビ    10/20(土) 25:55~
テレビ西日本   10/17(水) 25:55~
北海道文化放送  10/17(水) 24:55~
BSフジ     10/24(水) 24:00~

原作:Niantic
監督:櫻木優平
脚本:月島総記/月島トラ/赤坂創
音楽:カワイヒデヒロ
キャラクター原案:本田雄
副監督:入川慶也
CGディレクター:古川厚
美術監督:加藤浩(ととにゃん)/ 坂上裕文
美術監督補佐:新井帆海
コンセプトアーティスト:幸田和磨
モデリングディレクター:宮岡将志
アニメーションディレクター:小林丸
撮影監督:野村達哉
制作プロデューサー/音響監督:石井朋彦
アニメーション制作: craftar
オープニング・テーマ:alt-J「Tessellate」

CAST
翠川 誠:中島ヨシキ
サラ・コッポラ:上田麗奈
ジャック・ノーマン:喜山茂雄
クリストファー・ブラント:新垣樽助
劉 天華:鳥海浩輔
国木田慈恩:利根健太朗
ハンク・ジョンソン:佐々木啓夫
ADA:緒方恵美

 公式サイト:http://ingressanime.com

■Ingress
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