乃木坂46写真集、『乃木撮』公式Twitterの恐るべきプロモーション力を分析

 まず、前提として『乃木撮』とは乃木坂46メンバー同士がオフショットを撮影する『FRIDAY』(講談社)の連載をまとめたものだが、“メンバー同士のオフショット”がTwitterでは動画となっているのが、このTwitterアカウントの最大の特徴だ。スタッフやカメラマンが撮影するショットに比べ、さらなる素の表情を収めることができるのが、メンバー同士によるショットの利点。楽屋でのオフショット動画や握手会疑似体験レポート、『乃木坂工事中』の収録現場からの全員ショットなどで注目を浴びた後、ゴールデンウィークの特別企画として放たれたのが、「Tik Tok」で先行して流行していた“あごのせ”をメンバー同士が行う「あごのせ坂」という企画。先陣となった白石による「あごのせ坂」は、1万5千リツイート、5万8千いいねを記録。その後にも、続々とほかメンバーの「あごのせ坂」がツイートされた結果、「Yahoo!リアルタイム検索」話題のツイート1位に「乃木撮」がランクイン。撮影が与田祐希による齋藤飛鳥の「あごのせ坂」は、『乃木撮』アカウント史上最高の2万7千リツイート、8万9千いいねという数字を叩き出した。

 “食べ石さん”にも通ずるデザートを食べさせあう「もぐもぐ坂」と人気企画は続き、ゴールデンウィーク中の2日間でフォロワーは一気に5万人も増加。「あごのせ坂」は、『めざましテレビ』(フジテレビ系)や『ZIP!』(日本テレビ系)にも取り上がられるなど、『乃木撮』は早くも大きなバズを巻き起こしている(余談だが、「あごのせ坂」の波は、AKB48の大写真会にも及び、禁止事項に「あご乗せ動画風での撮影」が追記される事態となった)。

 現在『乃木撮』アカウントでは、西野がメンバーの肩にあごのせしていく新企画「あごのせまる」が5月15日にスタートしたばかり。まだワンショットのみの公開であるが、与田と西野というお馴染みの鉄板コンビに、企画・演出・撮影は秋元真夏が手がけるという、西野ファン必見の企画が進行中だ。末恐ろしいのは、『乃木撮』の写真集発売まで、まだ1カ月以上も先であること。これから「あごのせ坂」以上のバズは生まれるのか。フィクサーであるTwitter運用チームの次なる企画に注目せざるを得ない。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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