あなたはマリオが進歩して、ついには“巨大な肉”にすらなることをご存知ですか? 『スーパーマリオ オデッセイ』

『スーパーマリオ オデッセイ』レビュー

 ……おっと、すっかり忘れていたが、本作ではマリオは実にさまざまなものに変身することができる。帽子を投げてキャプチャーすれば、クリボーやプクプクといった敵キャラにだって、電線を走る電気にだって、恐竜にだって、あるいは巨大な肉になることだってできるのだ。これで目の前にある障害をうまく越えたり、あるいは破壊してしまえばいい。いやちょっと待った。せっかくだからスナップショットも撮っておこう。Twitterに上げたらウケるかもしれない。

 そして『スーパーマリオ オデッセイ』は「3Dのマリオ」にも関わらず、「2Dのマリオ」の要素を取り込んでいる。特定の場面でマリオは昔懐かしい姿になり、平面の世界をゆくのだ。あらゆるものに変身するとは、いやはやマリオには未だに驚かされるものよ。

▲肉となったマリオ。

 私が「2Dのマリオ」がよくて「3Dのマリオ」が苦手だなんて言っている間に、マリオはそのすべてをひとつの作品として昇華し、さらには敵やら肉になれるすごい変身能力まで身につけてしまった。『スーパーマリオ オデッセイ』はまさしくそんな作品で、彼の旅は常に新しく、しかし古典を無視することもない刺激的な内容になっているのである。

 そして、マリオの親切心はアクションゲームが苦手な人にも及ぶ。「おたすけモード」を使えばより多くの人が本作を楽しむことができるだろう。なんだかこうして改めてマリオのことを考えてみると、彼もずいぶんと進歩を続けているのだなと思う。ピーチ姫を助けに行くところは相変わらずだが。

■『スーパーマリオ オデッセイ』詳細情報
・プレイできるハード:Nintendo Switch
・価格:5,980円(税別)
・公式サイト:https://www.nintendo.co.jp/switch/aaaca/
(c)2017 Nintendo

■渡邉卓也
「マリオの乳で育った男」と自称しているゲームライター。サラリーマン時代、定時で帰ってゲームをしようとしたら「そんなに早く家に帰ってすることあんの?」と上司に嫌味を言われ「あ、そういえば自分は仕事などではなくゲームをするために生きているのだった」と思い直しゲームライターとなる。好きなキャラクターは「しずえ」と「カービィ」。

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