自宅プレイからライブパフォーマーまで KORG volca専用ミキサー「volca mix」の有用性を解説

「volca mix」の有用性を解説

 volca専用ミキサーと謳っているがその中身は純粋なアナログミキサーのため、他の機材を繋ぐ事ももちろん可能。以下の動画ではアナログシンセminilogueを繋いで、テンポシンクによるシーケンス演奏を実現している。

Korg Volca Mix Analogue Performance Mixer | Reverb Demo Video

 同様にvolca mixからテンポを与えてやれば、MiniBruteやSQ-1などとも連携が可能だろう。うまく繋げばTeenage EngineeringのPOシリーズともシンク&個別出力ができるかもしれないが、シンク信号を3つに分岐させることで電圧がどれくらい落ちるかが未知数だ。マスタークロックであることを利用した使い方も、アイディアが膨らむ。

 volca mixでできることが一通りわかってもらえただろうか? シンプルにvolcaシリーズを統括するミキサーという見方もできるし、エフェクターやフィルターを織り交ぜればパフォーマンスミキサーという見方もできるだろう。今までミキサーに縁がなかった人も、このvolca mixがミキサー入門になるという人もいるかもしれない。こうした新ジャンルをvolcaシリーズに落とし込んだKORGの開発姿勢は素晴らしいと感じている。

 また、volca mixを購入するとACアダプター、DC-DCケーブル×3、オーディオケーブル×3が付属してくる。連携のために他アクセサリーを揃える手間が無いのもありがたい。発売日は未定だが、volca3台+volca mixを収納可能なセミ・ハード・ケース「SEQUENZ CB-4VOLCA」も発売を予定しているようだ。

 手軽にして本格、自宅プレイからライブパフォーマーまで、幅広く楽しめるvolcaシリーズ。気になった人はぜひ楽器店などで試奏してみてはいかがだろう。

■ヤマダユウス型
DTM系フリーライター。主な執筆ジャンルは音楽・楽器分析、アーティストインタビュー、ガジェット、プリキュアなど。好きなコード進行は<IVM7→VonIV>、好きなソフトシンセはSugarBytesの「Obscurium」。主な寄稿先に『ギズモード・ジャパン』、『アニメイトタイムズ』、『リアルサウンド』。

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