目黒蓮、『舞いあがれ!』で『silent』と違う一面を披露? “ハマり役”続くか

目黒蓮、朝ドラで『silent』と違う一面

 『silent』(フジテレビ系)の放送が、サッカーワールドカップ中継のため一週休止されることが発表された。しかし、想(目黒蓮)に会えないそのタイミングで、朝ドラ『舞いあがれ!』(NHK総合)に目黒蓮が登場する。

 目黒は、ヒロイン・舞(福原遥)が受験する航空学校の最終面接会場で同席した受験生の柏木弘明役を演じる。柏木は国際線のパイロットの父と元CAの母の航空一家で育ったエリート。完璧を目指す努力家でプライドが高く、弱みを見せないが、舞と同じチームで訓練を続けるなかで次第に変化していくという役柄のようで、『silent』で見せてくれている表情とは全く違う目黒の一面が観られそうだ。

 『silent』の想も文武両道で本人が望んでいなくとも何かと白羽の矢が立ち、自然と中心にいるような高校生活を送っていた。その背中を見かけると思わずこちらから駆け出し追いかけたくなるような、名前を呼んで振り向かせたくなるような。肩の力が抜けていながらも背筋をシュッと伸ばして優雅にマイペースに、だけれど周囲よりも数歩先を歩いている、そんな存在だった。しかし嫌味なところは皆無で、落ち着いており浮き足立ったところも鼻にかけるようなところも一切ない。教師の古賀(山崎樹範)は、当時想と紬(川口春奈)の2人を“自覚のないモテるやつ”と揶揄していた。

 そんな想が高校を卒業する頃から突然耳に違和感を感じ始め“若年発症型両側性感音難聴”を発症し徐々に聴力を失い、3年前に失聴する。本人がそうと望んでいたわけではないが常に自然と“中心”に存在していた想が、これまでは“人目”など意識したこともなかったであろう想が、とにかく人目につかぬようにひっそりと静かに生きることを選び、極力人との関わりを避けて過ごすようになる。

 “あったものがなくなる”、しかも“徐々になくなるが、いつ完全になくなるかはわからない”という非常に難しい変化を目黒は丁寧にチューニングしながら演じてみせる。8年ぶりに再会した想の背中はちょっと寂しそうでどこか頼りない印象を抱かせ、足取りもどこかおぼつかない。学生時代に風を切って歩いていた想の姿はそこになく、ひっそりと世界の端っこに身を置いているような彼からは周囲への眼差しにも距離感が感じられる。彼から繰り出される手話にも、手の震えにも、どこか困ったように動かす眉や目尻、首を傾げる角度まで全てを見逃すまいと知らず知らずのうちに一気に引きこまれてしまう。

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