森達也監督、自身初の劇映画に挑戦 主演は井浦新&田中麗奈、題材は“福田村事件”

井浦新×田中麗奈で森達也初の劇映画挑戦

 森達也監督初の劇映画『福田村事件(仮)』の制作が発表された。

 『A』『FAKE』などの作品で日常に潜むグレーゾーンに光を当ててきた森監督初の劇映画の題材は、1923年9月1日に発生した関東大震災、その発災から5日後、千葉県福田村で起こった実際の虐殺事件。行商団9人が地震後の混乱の中で殺された。彼らはなぜ殺されたのか、村人たちはなぜ彼らを殺したのか。

 『火口のふたり』の荒井晴彦が企画し、佐伯俊道、井上淳一、荒井の3名が脚本を担当。関東大震災時に各地で起きた「朝鮮人虐殺」、そして朝鮮人に限らず“善良な人々”が虐殺された日本の負の歴史をつまびらかにする。

 『空気人形』『こちらあみ子』などの井浦新と、森監督が出演を熱望し、荒井が脚本を担当した映画『幼な子われらに生まれ』では、第41回山路ふみ子女優賞、第42回報知映画賞ほか数々の助演女優賞を受賞した田中麗奈が主演を務める。

 1923年春、澤田智一(井浦新)は教師をしていた日本統治下の京城(現ソウル)を離れ、妻の静子(田中麗奈)と共に故郷の福田村に帰ってくる。智一は、日本軍が朝鮮で犯した虐殺事件の目撃者であった。しかし、妻の静子にも、その事実を隠していた。その同じころ、行商団一行が関東地方を目指して香川を出発する。9月1日に関東地方を襲った大地震、多くの人々はなす術もなく、流言飛語が飛び交う中で、大混乱に陥る。そして運命の9月6日、行商団の15名は次なる行商の地に向かうために利根川の渡し場に向かう。支配人と渡し守の小さな口論に端を発した行き違いが、興奮した村民の集団心理に火をつけ、阿鼻叫喚のなかで、後に歴史に葬られる大虐殺を引き起こしてしまう。

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■公開情報
『福田村事件(仮)』
監督:森達也
出演:井浦新、田中麗奈
企画:荒井晴彦
脚本:佐伯俊道、井上淳一、荒井晴彦
統括プロデュ―サー:小林三四郎
プロデュ―サー:井上淳一、片嶋一貴 
製作プロダクション:ドッグシュガー
協力:モノポライズ
製作・配給:太秦
製作:「福田村事件」(仮)製作運動体

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