戸田恵梨香×永野芽郁、映画『母性』で初の母娘役に ポスタービジュアル&特報映像も

 廣木隆一が監督を務める湊かなえ原作の映画『母性』に戸田恵梨香、永野芽郁らが出演することが決定し、あわせてポスタービジュアルと特報映像が公開された。

『母性』ポスタービジュアル

 本作は、累計発行部数360万部を超え、2010年に映画興行収入38.5億円を記録した『告白』(双葉社)の著者・湊が「これが書けたら、作家を辞めてもいい。そう思いながら書いた小説」と語った『母性』(新潮文庫刊)を映画化するもの。『ストロボ・エッジ』『ノイズ』の廣木が監督を務める。

 母性を持てず、娘を愛せない母親・ルミ子を演じるのは、ドラマ『ライアーゲーム』(フジテレビ系)、『SPEC』(TBS系)、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(フジテレビ系)や、朝ドラ『スカーレット』(NHK総合)の戸田。娘を愛せない母親の複雑で危うい姿を熱演し、クランクアップ時には「今までの役でずば抜けて難しかった」と語った。

 母性を求め、母に愛されたい娘・清佳役を演じるのは、ドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)や朝ドラ『半分、青い』(NHK総合)に出演、映画『そしてバトンは渡された』(2021年)では日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞した永野。母に愛されない娘の揺れ動く感情を、繊細かつミステリアスに演じる。戸田と永野は、ドラマ『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』(2021年/日本テレビ系)で先輩・後輩役として共演しているが、本作では初の母娘役に挑む。

 戸田は、永野について「真っ直ぐな目からは清佳を彷彿させる強さと説得力があり、すんなり溶け込む姿を見て、益々私を勇気づけてくれました。本当に頼れるペアです」とコメント。一方の永野は、戸田について「ルミ子を演じている時の雰囲気は普段のお人柄とは全く違って、間近で見ていて圧倒されました。私が疑問に思うことまでも一緒に解消してくれる心強すぎる方でした」と、お互いについて語った。

 さらに、ルミ子の実母“お上品なママ”役には大地真央、ルミ子の夫の母“口が悪すぎる義母”役には高畑淳子が決定。さらに、ルミ子の夫“無関心父”役を三浦誠己、ルミ子の親友“わけ知り顔女”役を中村ゆり、ルミ子の義妹“依存しすぎ娘”役を山下リオが演じる。

 女子高生が自ら命を絶った。その真相は不明。事件は、なぜ起きたのか。普通に見えた日常に、静かに刻み込まれた傷跡。愛せない母と、愛されたい娘。同じ時・同じ出来事を回想しているはずなのに、ふたりの話は次第に食い違っていく……。母と娘がそれぞれ語るおそるべき“秘密”とは。2つの告白で事件は180度逆転し、やがて衝撃の結末へ。母性に狂わされたのは母か、娘か。物語は、すべてを目撃する観客=“あなたの証言”で完成する。

映画『母性』特報映像

 公開された特報映像は、ルミ子の「愛能う限り、娘を大切に育ててきました」という告白めいたセリフとともに、地面に横たわる女子高生の姿とネット上の高2女子死亡記事が映し出されるシーンから始まる。そして“1つの事件”が母と娘それぞれ“2人の証言”で語られていく。娘の清佳は「何をすれば、母は愛してくれるのだろうか」とつぶやく。交差する母と娘の視線。母と祖母に挟まれて歩いていたはずが、いつの間にか母が中心にいる映像に切り替わるように、語られる視点によって、映像は180度見え方が逆転していく。そして燃え盛る家から娘を背負って逃げる母と泣き崩れる娘の姿や、首にロープがかかった状態で横たわる娘に手を差し伸べ「愛してる」と囁きながら、怒りとも嘆きともとれる狂気の表情を浮かべる母の姿などが映されている。

 あわせて公開されたポスタービジュアルは、座ってこちらを見ている清佳の後ろで、清佳の首に手を添えながら、悲しみとも怒りともとれる表情を浮かべるルミ子の姿が描かれている。そして「母の愛が、私を壊した」というコピーが添えられている。

 なお、本作の公開日は11月23日に決定した。

戸田恵梨香(ルミ子役)コメント

オファーを受けた理由について

私自身の年齢や経験を考えると娘の清佳に近く、ルミ子を演じるには演技力含め全ての要素が足りないと感じました。素直にその気持ちを伝えたところ、作品の構成から役についての事や目的、目標、そして何故私なのかをとても丁寧に説明して頂きました。その熱い想いを一緒に背負いたいと思い、お引き受けしました。

役柄への思い、役作りについて

ルミ子は母への想いが強く、母の世界の中で生きている女性です。脚本のト書きに「母と似た格好をしたルミ子」と書かれていたので、クランクインする前に母役の大地さんの声や喋り方、佇まいを目に焼きつける事が唯一ルミ子に近づける方法でした。ルミ子自身が自分に気づいていないところもあり、試行錯誤を続けましたが本当に難しい役でした。芝居には正解がないと言われていますが、未だに探している自分がいます。もうクランクアップしたのに(笑)。

永野芽郁との共演の感想

透き通る肌や目、心には「支えてあげたい」「守ってあげたい」と思わせる力があり、私個人の母性が邪魔をしてとても苦労しました。笑 とは言ったものの真っ直ぐな目からは清佳を彷彿させる強さと説得力があり、すんなり溶け込む姿を見て、益々私を勇気づけてくれました。本当に頼れるペアです。

永野芽郁(清佳役)コメント

オファーを受けた理由

戸田恵梨香さんと共演できること。
湊かなえさんの作品に出演できること。
それが私の中の決め手でした。

役柄への思い、役作りについて

脚本を読んで「難しいな、どうしようかな」と思いました。
清佳とルミ子は親子なのに、私の知っている親子像とは違って戸惑いましたが、清佳の内側にある強さや、母に対しての思いを自分なりに考えながら撮影に挑みました。
完成作を観た今でも、清佳の解釈は合っていたのだろうかと不安に思うところはありますが……。
母と、自分と、向き合い続けた撮影期間でした。

戸田恵梨香との共演の感想

今作で初めて共演させていただけることになり、とても嬉しかったです。
ルミ子を演じている時の雰囲気は普段のお人柄とは全く違って、間近で見ていて圧倒されました。
私が疑問に思うことまでも一緒に解消してくれる心強すぎる方でした。
戸田さんの役と向き合う姿を見て、私自身とても影響を受けました。
またお芝居をしている戸田さんを間近で見たいです!

■公開情報
『母性』
11月23日(水)全国ロードショー
出演:戸田恵梨香、永野芽郁、三浦誠己、中村ゆり、山下リオ、高畑淳子、大地真央
原作:湊かなえ『母性』(新潮文庫刊)
監督:廣木隆一
脚本:堀泉杏
音楽:コトリンゴ
エグゼクティブプロデューサー:関口大輔
配給:ワーナー・ブラザース映画
製作:映画「母性」製作委員会
(c)2022 映画「母性」製作委員会
公式サイト:bosei-movie.jp

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