坂口健太郎「美しい関係をどう見せていくか」 『おかえりモネ』清原果耶へのアプローチを語る

坂口健太郎、菅波を演じる上での考え

愛……とも違う不思議な関係

ーー菅波は百音のことをどんな思いで見ているのでしょうか?

坂口:百音が妹の未知(蒔田彩珠)から「お姉ちゃんは津波を見ていないもんね」と突きつけられるシーンがありましたが、このシーンは傍から見ていても本当に辛いなと感じていました。生まれ育った場所なのに、自分だけがそのときにそこにいなかったという無力感。本当にしんどい感情だと思います。菅波として、百音との距離が近づいていくにつれて、“心を支える”というと大げさかもしれませんが、そばで寄り添い続ける人間でありたいと思っているように感じました。

ーー視聴者のみんなが気になっている点ですが、今後、百音と菅波の関係はどうなっていくのでしょうか?

坂口:僕も結末はわからないんです(笑)。菅波にとって百音は、最初は「気になる」にもいっていない、新人の女の子が「いるな」ぐらいだったと思うんです。百音の自分を犠牲にしながらも相手を考えて動く姿とか、何事も真剣に向き合っていく姿を知って、この人はちょっと違うんだと気づいていく。生徒と先生のような関係になって、愛……とも違う不思議な関係なんですよね。果耶ちゃんとは、菅波と百音の関係を軽やかに見せたい、視聴者の皆さんに見守っていただけるような関係にしたいという話はしました。お互い、この人は私にとって特別な人なのかもしれない、魂的なものとして惹かれ合っていると感じたときに、2人の気持ちが「LOVE」だとまた少し違うのかなともイメージしていて。2人の美しい関係をどう見せていくか、自問自答を繰り返しているところです。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00~8:15、(再放送)12:45~13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30~7:45、(再放送)11:00 ~11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK

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