『六番目の小夜子』『岸辺露伴は動かない』 NHK『深夜のイッキ見!まつり』の狙いは?

NHK『深夜のイッキ見!まつり』の狙い

 7月23日に開幕した東京オリンピック。連日各局ではオリンピック中継が行われている。さまざまなスポーツ観戦を楽しむことができる一方で、ドラマファンにとっては、中継の影響で放送が休止になるのは残念としか言いようがないだろう。

 そんな状況の中、NHK総合では『深夜のイッキ見!まつり』と題した特集がスタート。オリンピックが作品のテーマに内在されていた作品として、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』、連続テレビ小説『エール』の総集編放送、そして“伝説のドラマ”とも評された『六番目の小夜子』の放送にドラマファンから多くの喜びの声が挙がった。今回の特集の狙いについて、「NHKプラス」編集長の松井奈保子氏は次のように語る。

「オリンピックが開催されるにあたって、スマートフォンやPCで外出先でもNHK視聴することができるNHKプラスを利用してくださる方が増えることを予想していました。NHKプラスはリアルタイムの視聴と、1週間まで見逃し番組の視聴ができる機能が備わっています。日中ではなく、深夜帯でも放送さえされれば、NHKプラスの機能を生かして、ドラマもイッキ見視聴が可能となります。NHKプラスの機能を幅広く多くの方に使用していただける環境が予想されたこと、ドラマが放送休止となりオリンピック中継以外の番組を観たいという方もいらっしゃることなど、いろんな条件が揃う中で、視聴者の皆様から「観たい」という声が多く挙がっていた作品、放送時の反響が大きかった作品などを考えて、今回のラインナップとなりました。

 『いだてん』は熱烈なリクエストがあったこと、『エール』は、放送時もNHKプラスで非常に高い再生回数を記録していたこと、そしてオリンピックに関する作品であることもあり、放送を決定いたしました。また、イッキ見放送ができると決まってから、30代以下の若手職員たちと『どんなものが観たいか』と話をしたところ、『六番目の小夜子』を観たいという声が数多くありました。現在多くの作品で主演を務める方々が出演している作品であること、2021年の今観ていただく意義がある作品ということで、再放送させていただくこととなりました」

 また、『おかえりモネ』放送前に同じ清原果耶主演・安達奈緒子脚本の『透明なゆりかご』の再放送が行われたように、今後も放送中の作品に合わせた関連番組の放送を実施していきたいと松井氏は語る。

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