『ひぐらしのなく頃に卒』の展開に「辛すぎる」の声が 今回の“ハッピーエンド”は難しい?

 7月にスタートした解答編の“卒”は“業”を沙都子の目線で描いたもの。ただこの世界では梨花が旧作のような惨劇を回避するためのヒントを圭一たちに与えていること、さらには沙都子の能力の影響により、違う世界線の記憶を保持している鷹野や沙都子の叔父・鉄平が改心したことで惨劇をもたらす原因が失われている。そこで沙都子が実行したのは、診療所から盗んだ雛見沢症候群の症状を促進する“H173”を登場人物たちに投与することだった。そのため、鬼明し編ではレナが雛見沢症候群を発症。父お気に入りのホステス・リナに加え、圭一を殺そうとして返り討ちに遭い、殺されてしまう。

 さらに第4話からは、雛見沢を支配する園崎家に生まれた双子の姉妹・魅音と詩音が中心となって展開される綿明かし編へ。旧作では魅音になり変わった詩音が雛見沢症候群を発症して、次々と事件を起こしていたが……なんと、今回沙都子が目をつけたのは魅音。少なからず雛見沢の人間はほぼ雛見沢症候群を患っているが、魅音は園崎家次期当主としての自覚、意外にも冷静な性格から末期症状を発症しないキャラクターだった。そんな安心感があったにもかかわらず、第5話では沙都子からH173を投与されて末期症状を起こす。

 しかも、今回は大好きな圭一から人形をもらい、乙女モード全開な彼女の姿を見ていた矢先のこと。圭一を巻き込んで祭具殿に忍び込んだ詩音を自ら手にかけ、一瞬冷静さを取り戻して泣き叫ぶ姿はあまりも可哀想で見ていられなかった。詩音もまた護身用のスタンガンで反撃を試みるもただ怯えるだけで、容赦なく色んな人を拷問にかけた旧作の彼女とは様子が異なっている。鷹野や鉄平のように、詩音も違う世界線で自らが起こした事の顛末を知り、改心したのだろうか。

 そんな彼女の代わりに今後は、魅音が暴走する気配。祭具殿に忍び込んだことで“オヤシロ様の祟り”と称して殺されてしまうかもしれない圭一を守るためではあるが、尊敬している祖母・お魎をも疑い、殺害してしまった。業の綿騙し編を観た限りでは、これからさらに悲惨な展開が待ち受けている。いずれにせよ、運命に立ち向かうことを決意した梨花を絶望させるために、これだけの悲しい結末を引き起こした沙都子に驚きを隠せない。果たして、今回は旧作のようなハッピーエンドが訪れるのだろうか。

■放送情報
『ひぐらしのなく頃に 卒』
TOKYO MX、BS11にて、 毎週木曜23:30~放送
サンテレビにて、毎週木曜24:30~放送
AT-Xにて、毎週金曜21:30~放送
dアニメストア、ひかりTVにて、毎週木曜23:30〜配信
原作:竜騎士07/07th Expansion
監督:川口敬一郎
シリーズ構成:ハヤシナオキ
キャラクターデザイン:渡辺明夫
音楽:川井憲次
アニメーション制作:パッショーネ
声の出演:保志総一朗、中原麻衣、ゆきのさつき、かないみか、田村ゆかり、茶風林ほか
(c)2020竜騎士07/ひぐらしのなく頃に製作委員会
制作:ひぐらしのなく頃に製作委員会
公式サイト:https://higurashianime.com/
公式Twitter:https://twitter.com/higu_anime

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