梶裕貴×雨宮天『七つの大罪』対談 7年間寄り添い続けたメリオダスとエリザベスを振り返る

梶裕貴×雨宮天が振り返る『七つの大罪』

ーーお話を伺っていても、7年間の関係性が伝わってきます。TVシリーズは完結を迎え、今回の劇場版はその後を描いた物語ということですが、台本を読まれたとき、どんな感想をお持ちになりましたか?

梶:TVシリーズ最終話の収録間際というタイミングで劇場版の収録があったので、時間軸としては、違和感なくお芝居することができました。今回の劇場版も、ありがたいことに(鈴木)央先生が描き下ろしてくださっているので、最高神や二代目妖精王のダリア、巨人族のダブズといった、原作ファンの方も気になっていたであろう部分を綺麗に補完しつつ、見事に劇場版として落とし込んでくださっている内容になっています。そしてメリオダスとゼルドリスの因縁の兄弟が、原作のドラマを経た上で共闘する感動や、メリオダスとエリザベス、ゼルドリスとゲルダ、それぞれの愛を存分に感じられるエピソードにもなっていて……タイミングといい内容といい、待ち望んでいたものがすべて詰まっている作品になっています。

雨宮:本当に観ることができて嬉しい内容ばかりでした。エリザベスとしては、最高神とのやりとりはとにかく気になっていたところでもあったので。

梶:お母さんとの関係はどうなっているんだろう、って気になっていたもんね。

雨宮:そうなんです。TVアニメではメリオダスとお父さんの魔神王との関係に焦点が当たっていたので、劇場版でちゃんとエリザベスもお母さんと対峙するところが描かれていたのはすごく嬉しかったです。あと個人的には、ゼルドリスの素顔が描かれていたのがすごく嬉しくて、こんなにいい子だったんだなと。

梶:ゼルドリスは、<十戒>のリーダーとしてメリオダスたちの前に現れてから、ずっとシリアスな描写が続いていました。まぁ……ゲルダだけには、かわいらしい一面も見せていたような気もしますけど(笑)、今回の劇場版には、冒頭から「そんな甘えた顔するの!?」というような姿が見られるので、そのあたりも見どころですかね。

ーー『七つの大罪』ファンにとってはニヤニヤが止まらないですね。

梶:僕が一番グッときたのは、メリオダスとエリザベスが白い空間に閉じ込められてしまうシーン。状況としてはピンチなんですけど、2人の空気感がとてもとても幸せそうで……。

雨宮:そうそう(笑)。

梶:そこでの天ちゃんの声とお芝居によるエリザベスのセリフに、メリオダスへの愛情がこれでもかと詰まっていて、包み込むような暖かさを感じましたね。心から愛を込めて演じているのが伝わってくる瞬間でした。

雨宮;嬉しい。ぜひ皆さんに観てほしいです。

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ーー雨宮さんにとっても満足のいくものが出せたと。

雨宮:そうですね。実はエリザベスの“愛情”を表現することがずっと課題だったんです(笑)。私自身、エリザベスとは性格が似ていないと思っていて、『七つの大罪』に関わらせていただいている7年間ずっと、慈愛や博愛、包容力、母性のお芝居が自分のテーマであり課題だったんです。今回の劇場版で、梶さんからそういったものを感じたと言っていただけて、7年分の成長ができたのかなと思うことができました。でも、それも全部エリザベスから教えてもらったことなんです。今までのシリーズの中でも、エリザベスが母性や包容力を発揮するシーンを何回も録り直したことがあって、監督からも「もっと愛を込めて」「母性を込めて」と指示されても、それがなんなのか分からなくて、苦戦していたんですけど、自分の中で成長として一つ結果を出せたのかなと感じます。だから本当に嬉しかったです!

梶:本当に素敵なお芝居でした。

ーー最後に『七つの大罪』がお2人にとってどんな作品になったのか。完結を経て、改めて聞かせてください。

梶:最初の頃、メリオダスは<七つの大罪>の団長で、本音が読み取れないミステリアスな性質……飄々としているかと思えばシリアスな面も持っているような印象が強かったので、これまでの引き出しでは通用しない難しさを感じてはいましたね。また、これだけの長い期間をキャラクターと共に歩むという経験自体が初めてだったので、その感慨深さも一入です。メリオダスと7年という時間を共に歩んで、最後まで演じ切れたというのは、役者としての自分にとって、ものすごく貴重な財産だと思っています。彼との出会いは、僕の人生に大きな希望を与えてくれました。

雨宮:私にとってはデビューした直後から今までずっと関わらせていただいた作品で。私はこの声優という仕事を始めてから、自分の中で人生が始まったというか、生きている感覚を得られている気がしていて、エリザベスは人生の一部みたいな存在です。この7年の間にいろいろなことがあり、たくさん悩んだり、泣いたりもしました。それでもエリザベスとともに歩んだ7年間があったからこそ、「前の自分と違うのかな」と思えていることや、得られたものがあるので、人生の大きな一部です。

ーー声優さんにとっても7年間といった長い期間じっくりと同じ役を演じる機会は珍しいですよね。

梶:今の時代に、そこまで長期で携わらせていただける作品はなかなかないと思います。最後まで演じられて……しかも、2作も劇場版を作っていただけて、本当に嬉しいです。

ーーTVシリーズで完結まで駆け抜けて、劇場版でその後を描くのは、すごく綺麗な幕引きですね。

雨宮:そうですよね! 完璧!

梶:うん! 晴れやかな結末になっているので、ぜひ最後まで見届けていただけたらと思います!

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■公開情報
『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』
現在公開中
原作:鈴木央 『七つの大罪』(講談社『週刊少年マガジン』)
監督:浜名孝行
脚本:池田臨太郎
声の出演:梶裕貴、雨宮天、久野美咲、悠木碧、鈴木達央、福山潤、高木裕平、坂本真綾、杉田智和、中村悠一、 神尾晋一郎、川島明(麒麟)、井上裕介(NON STYLE)、倉科カナ
主題歌:岡野昭仁「その先の光へ」(SMEレコーズ)
制作:スタジオディーン
配給:東映
製作:「劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち」製作委員会
(c)鈴木央・講談社/2021「劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち」製作委員会
公式サイト:www.7-taizai.net
公式Twitter:@7_taizai

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<リアルサウンド映画部 公式Twitter>
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<応募締切>
7月26日(月)

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