千葉雄大と哀川翔が意識する、“ひとつずつ”物事をこなすこと　「やったら終わりではない」

千葉雄大と哀川翔、初共演の感想は？

ーー哀川さんは前作の『ピーターラビット』をご覧になっていかがでしたか？

哀川：ピーターと人間たちのやりとりがすごくおもしろい。特にマグレガーさんとのやりとりね（笑）。ピーターはウサギではあるけれども、自分自身のことを投影できるのがいいよね。今回の『2』もそうで、ピーター自身は何もやってないのに責められてしまう。「もし俺がピーターでも、そりゃグレるよ」みたいなね（笑）。そういうところが共感できて、観ている人も楽しめるんじゃないかな。

千葉：人間からしてみれば起きていることは小さいことかもしれないけど、動物たちにとってはすごく大きいことなんですよね。ピーターたちに起こっていることを人間にも置き換えて観ることができるのは、すごく魅力的だと思います。コミカルな描写も結構あるので、そのおもしろさみたいなものが伝わればいいなと思いながら、僕は前作に引き続き臨みました。いろんな人と関わっていく中で成長していき、自分なりに進む道を見つけていくところは、人間ドラマというか、“ウサギドラマ”としておもしろいなと思いました。

ーー作品タイトルにもその名前が入っている、哀川さんが演じたバーナバスが『2』における悪役になるわけですが、失礼ながら哀川さんにぴったりな役柄だなと（笑）。

哀川：ははは！（笑）　でもそれはありがたいことだね。バーナバスは悪いことに徹していないというか、悪さの中にちょっと余裕があるのがおもしろいなと思って。楽しんで悪いことをやっているんだけど、その前に生きるために必死なんだよね。ダイレクトに感じさせはしないんだけど、都会に暮らす、主人のいない動物たちの苦労が根底にある。「強く生きなくちゃいけない」というのが映画のひとつのテーマなんだけど、それを醸し出すというよりかは、“楽しみ”に変えるキャラにしようというのは自分が目指したところですね。

千葉：今回、アフレコは一緒にできなかったんですけど、僕は哀川さんが演じるバーナバスの声を聞きながら収録することができたので、間接的に掛け合いができたような気がして、本当に助けられました。おっしゃっるように、楽しんでいる“余裕感”があって、すごく素敵だなと思いました。

ーーおふたりは今回が初共演になるんですよね。お互いの印象はどうでしたか？

哀川：テレビや映画でもよく見ていたんだけど、見たとおりでしたよ。裏切られなくてよかったなと思った（笑）。

千葉：（笑）。哀川さんは、お会いしてみたら本当に優しいし、こうやって一緒にインタビューとかをやらせていただいていると、嘘がなくて、ものすごく“温度”があるなと。だから、本当は自分も話さなきゃいけないのに、聞き入って無口になっちゃうんですよね（笑）。

哀川：ははは（笑）。まあ、嘘言ってもしょうがないからね（笑）。彼は、物事をひとつずつ、丁寧にこなしていく姿勢がすごく感じ取れるし、何事にもきっちりと対応していくのが共感を持てるんだよね。ひとつのことをやったら次、みたいな人も多いんだけど、そういうところがないような気がする。

千葉：ありがとうございます。たしかにそうですね、ひとつずつひとつずつ、というのは、自分自身も意識していることです。

哀川：やったら終わりではないからね。今回の映画も公開になるまでは終わりじゃないから（笑）。

千葉：そうですね（笑）。

哀川：公開になっちゃえば、「あとはお願いします！」っていうところがあるんだけど、公開するまでは頑張らないとね。俺たちにとってはこの作品をみんなに知らせることが一番大事で、あと選んでもらうのは皆さんの気持ちですから。なので、お願いしますよ（笑）。

千葉：本当にそうですね（笑）。ぜひお願いします！

■公開情報
『ピーターラビット2／バーナバスの誘惑』
全国公開中
監督：ウィル・グラック
声の出演：ジェームズ・コーデン、マーゴット・ロビー、エリザベス・ デビッキ
出演：ドーナル・グリーソン、ローズ・バーン
日本語吹替版：千葉雄大、哀川翔 、カジサック、浅沼晋太郎、安元洋貴、鈴木達央、森久保祥太郎、木村昴、千葉繁
配給：ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
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