『おかえりモネ』清原果耶の輝きに驚くばかり 第4週は全ての物語が緻密に繋がる構成に

『おかえりモネ』清原果耶の輝きに驚くばかり

 さらに言えば、第4週は全ての物語が緻密に繋がっている見事な週であった。週のタイトルは「みーちゃんとカキ」であるが、フォーカスを変えれば「三生と寺」でもおかしくはなかったはずだ。つまり、家業のカキの養殖を必死に担おうとしている未知とそれを優しくも厳しい目線で見守る龍己、寺の息子として自分に僧侶が務まるか悩む三生(前田航基)に陰ながらアドバイスを送る耕治(内野聖陽)。それぞれの葛藤を映し出すことにより、百音が選んだ離島という選択、さらに自身の考えや意見を発することができない百音の今が生々しく浮き彫りになっていく。だからこそ、誰かの役に立てると分かった百音の表情が生き生きと輝いて見えるのだ。

 第5週「勉強はじめました」では、気仙沼から登米へ戻った百音がサヤカから広葉樹の木材を使った新商品の開発を命じられる。次週の予告では菅波(坂口健太郎)と徐々に親密になっていく百音の様子も。その距離の近さからは恋の予感がする。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

※高田彪我の「高」はハシゴダカが正式表記。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK

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