快作『クルエラ』初登場6位 配信から前倒しの公開もディズニー包囲網は変わらず

快作『クルエラ』配信から前倒しも初登場6位

 一人の映画ファンとしてフラストレーションを抱えてしまうのは、『ラーヤと龍の王国』も『クルエラ』も、前者はアニメーション作品として、後者は実写作品として、近年のディズニー作品の中で出色の素晴らしい作品であることだ。7月8日(これも『クルエラ』と同様に日本だけディズニープラスでの配信リリース前日の劇場公開となる)にはマーベル・シネマティック・ユニバースの劇場映画としては約2年ぶりの作品となる『ブラック・ウィドウ』の公開が控えている。日本の大手興行会社は一体いつまでこんな「映画ファン不在」の対策を続けるつもりなのだろう? 3週前の本コラム(参考:今語るべきは「愛」ではなく「筋」なのでは? 全興連の声明文に思う)で、自分が全興連の「映画を愛する皆様へ」と題された先日の声明文に白けてしまっていた理由も、ここまで書けばわかっていただけるだろうか?

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「集英社新書プラス」「MOVIE WALKER PRESS」「メルカリマガジン」「キネマ旬報」「装苑」「GLOW」などで批評やコラムやインタビュー企画を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)、『日本代表とMr.Children』(ソル・メディア)。最新刊『2010s』(新潮社)発売中。Twitter

■公開・配信情報
『クルエラ』
映画館、ディズニープラス プレミア アクセスにて公開中
※プレミアアクセスは追加支払いが必要
監督:クレイグ・ギレスピー
出演:エマ・ストーン、エマ・トンプソン、マーク・ストロング
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン 
(c)2021 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

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