福原遥、大原優乃ら期待の若手俳優が勢揃い 『ゆるキャン△』実写化を成功に導いた“再現度”

『ゆるキャン』実写化を成功に導いた俳優たち

田辺桃子(大垣千明役)

 また、主人公たちを演じる福原や大原に負けず存在感を放つのが、なでしこが入部する野外活動サークルの部長・大垣千明役の田辺桃子だ。田辺は原作ファンから最も再現度の高さが評価され、エキゾチックな顔立ちの美しい普段の姿とのギャップが大きな話題となった。オン眉でツインテールに眼鏡という特徴的なルックスはもちろん、大垣の大袈裟なリアクションと男気のある性格を違和感なく自分のものとした田辺。小学生の頃から女優として活動していたこともあるが、彼女の確かな演技力が本作に安定感をもたらしたのではないだろうか。田辺は今期、本作の2期に加えて、『ガールガンレディ』、『リコカツ』(TBS系)と3つの作品に出演。さらにはメインの一人として出演している映画『犬部!』の公開も控えており、ブレイク寸前だ。

箭内夢菜(犬山あおい役)

 そして、大垣とテンポの良い会話を繰り広げる犬山あおいを演じるのは、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の“出川ガール”としてもおなじみの箭内夢菜。彼女は福島出身だが、おっとりとしたあおいの関西弁が板についている。お姉さん的な存在でありながら、実はホラ話が好きでお茶目な性格をコミカルに演じる姿が印象深い。また、2期から登場したあおいの妹・あかりを演じる子役・西澤愛菜との瓜二つぶりにも驚かされた。あまりにもそっくりだったので、2人が実際に姉妹なのでは!?と思ったほどだ。

志田彩良(斉藤恵那役)

 リンの友人である斉藤恵那を演じる志田彩良もけして個性が強いわけではないキャラクターの、風のようにふわふわと自由でマイペースな性格をしっかりと掴んだ。目立つタイプではないが、リンとなでしこたち野クルメンバーとの架け橋のような存在である恵那の重要さが志田の演技から滲み出ている。彼女は現在、日曜劇場『ドラゴン桜』(TBS系)にも学園トップの成績を誇る優秀な生徒として出演しているので、そちらも注目していきたい。

 実写化に否定的だった原作ファンも納得のドラマ『ゆるキャン△』を作り上げた5人の若手女優。アニメで放送したストーリーをそのままドラマで追いかけるというプレッシャーを物ともしない、彼女たちの堂々たる表現力は今後も様々なエンタメ作品で重宝されていくだろう。『ゆるキャン△』は西澤が演じたあかりをはじめ、脇役のキャラクターに至るまでキャスティングが考え抜かれているので、原作と見比べながら一人ひとりに注目してみてほしい。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。

■放送情報
『ゆるキャン△2』
テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知にて、毎週木曜深夜0:30〜1:00放送
BSテレ東/BSテレ東4Kにて、毎週火曜深夜0:00〜0:30放送
放送終了後、Amazon Prime Videoでも配信
出演:福原遥、大原優乃、田辺桃子、箭内夢菜、志田彩良、石井杏奈、橋本じゅん、柳ゆり菜、土村芳
原作:『ゆるキャン△』あfろ(芳文社)
脚本:北川亜矢子
監督:二宮崇、吉野主、玉澤恭平
音楽:小田切大
主題歌:LONGMAN「Hello Youth」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
エンディングテーマ:門脇更紗 「わすれものをしないように」(ビクターエンタテインメント)
チーフプロデューサー:森田昇(テレビ東京)
プロデューサー:合田知弘(テレビ東京)、熊谷喜一(ヘッドクォーター)、岩倉達哉(SDP)
制作 : テレビ東京/SDP/ヘッドクォーター
製作著作 : ドラマ「ゆるキャン△」製作委員会
(c)ドラマ「ゆるキャン△」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/yurucamp/
公式Twitter:@yurucamp_drama
公式Instagram:@yurucamp_drama

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