『半妖の夜叉姫』せつなに宿る殺生丸とりんの要素 『犬夜叉』最終回との繋がりも

『半妖の夜叉姫』『犬夜叉』最終回との繋がり

 こうして改めてせつなの過去を振り返ると、彼女が殺生丸とりんの血をどちらも引き継いでいることがよくわかる。とわと別れた後のせつなは、親兄弟を殺され言葉を失くしていた幼い頃のりんにとても似ていた。また圧倒的な力を手にし、冷徹なほどの強さで妖怪であろうが、人間であろうが敵であれば構わずその手にかけるせつなの姿は、かつて半妖や人間を見下していた頃の殺生丸と重なる。しかし、りんに出会い、人を愛することを知った殺生丸は変わった。せつなもまた、争いを憎む紫織の優しき心に触れ、弥勒をはじめ周囲の人に守られたことで、その力を誰かのために使うことを学んだのだろう。

 次回、第21話「虹色真珠の秘密」では、とわとせつな、そして犬夜叉とかごめの娘・もろは(田所あずさ)が持つ虹色真珠の秘密が語られる。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter

■放送情報
『半妖の夜叉姫』
読売テレビ・日本テレビ系にて、毎週土曜17:30~放送
※一部地域を除く
監督:佐藤照雄
シリーズ構成:隅沢克之
メインキャラクターデザイン:高橋留美子
アニメーションキャラクターデザイン:菱沼義仁
音楽:和田薫
アニメーション制作:サンライズ
製作:サンライズ、小学館、読売テレビ
(c)高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020
公式サイト:hanyo-yashahime.com
公式Twitter:@hanyo_yashahime

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