吉沢亮×草なぎ剛の“出会い”に注目! 『青天を衝け』は“朝ドラ的な爽快さ”がある作品に

『青天を衝け』の“朝ドラ的な爽快さ”

 脚本を担当するのは朝ドラ『風のハルカ』、『あさが来た』(NHK総合)、『不機嫌なジーン』(フジテレビ系)、『眩~北斎の娘~』(NHK総合)など多くの代表作と賞を受賞している大森美香。幕末という時代設定は『あさが来た』とも重なる部分が多くある。公式サイトのインタビューで「怖いシーンは少し苦手」だと答える大森の「多くの方に楽しんでいただけるドラマにしたいと思っています」という言葉は、栄一の人物像が表すような、オーバーに言えば“朝ドラ的な爽快さ”が感じられる大河になっていく予感だ。そして、『青天を衝け』には、ナレーションとは別にストーリーテラー的な立ち位置として徳川家康(北大路欣也)が第1回からほぼ毎回登場する。大森はこの家康の存在に、「江戸時代から昭和の現代までを一緒になって俯瞰して見られる役」として置いていると会見で明かしていた。また、大森はインタビューの中でこのようにも答えている。

幕末を調べながら書いていると、コレラがきたり、大地震がきたり、日本人にとって困難なことがたくさん起きているわけです。その中で「日本が」「幕府が」「他国が」と、どの環境にいる人もそれぞれ悩みながらぐるぐるして、うまく突破口を見つけられない混沌としたところが今の時代と重なる気がします。そんななか、意志を持って貫いていく若い人たちを描いていくことになるので、期せずして、今の時代に合うドラマになるのではないかと感じます。(『青天を衝け』公式サイトより)

 令和の時代、新型コロナウイルスの猛威によって私たちの生活様式も一変している。つまり、暮らしぶりが大きく変わった幕末を見るということは今の時代に通ずる生き方のヒントが見えてくるとも言えるのではないだろうか。

 近代日本のあるべき姿を追い続けた男・栄一と、徳川家最後の将軍・慶喜の不思議な運命の物語が今夜幕を開ける。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
大河ドラマ『青天を衝け』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアムにて、毎週日曜18:00~放送
BS4Kにて、毎週日曜9:00~放送
出演:吉沢亮、小林薫、和久井映見、村川絵梨、藤野涼子、高良健吾、成海璃子、田辺誠一、満島真之介、岡田健史、橋本愛、平泉成、朝加真由美、竹中直人、渡辺いっけい、津田寛治、草なぎ剛、堤真一、木村佳乃、平田満、玉木宏ほか
作:大森美香
制作統括:菓子浩、福岡利武
演出:黒崎博、村橋直樹、渡辺哲也、田中健二
音楽:佐藤直紀
プロデューサー:板垣麻衣子
広報プロデューサー:藤原敬久
写真提供=NHK

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