2021年の基準は『トップガン マーヴェリック』?  混乱するハリウッド映画の最新動向

2021年の基準は『トップガン マーヴェリック』?  混乱するハリウッド映画の最新動向

 先週末の動員ランキングは『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が土日2日間で動員11万2000人、興収1億8400万円をあげて1位。これで、興収では公開から15週連続1位となっている。『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は1月27日に韓国でも公開されて、初日だけで約6万6000人を動員。同日の観客動員数全体の40%以上を占める好スタートをきっている。

 さて、そんなアジアの映画興行とは打って変わって、アメリカの映画興行はいまだ闇の中を彷徨っている。現在、アメリカでは約5400館ある映画館のうち、営業している映画館は35%に過ぎない。しかも、国内のトップ10の都市ではどこも営業している映画館がないという状況だ(Studios Hold Out Hope for Theaters’ Return to Normalcy|The Hollywood Reporter)。そして、その必然として、これまで公開延期を繰り返してきた大作映画のさらなる延期の発表がここにきて相次いでいる。

 先週だけでも、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が4月から10月に、『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』が4月から9月に、『ゴーストバスターズ/アフターライフ』が6月から11月への公開延期を発表。いずれの作品も2度目や3度目の延期となり、映画ファンとしては「またか……」とため息をつくしかない状況だ。昨年ワーナーが公開に踏み切った『TENET テネット』と『ワンダーウーマン 1984』は、北米での成績だけではなく、世界興行全体においても今では失敗とはっきり位置付けられていて、それも他のハリウッド・メジャーの慎重な姿勢につながっているようだ。

 しかし、そこには昨年までにはなかった、二つの傾向も見られる。一つは、バイデン大統領就任を受けて、政府の新型コロナウイルス対策にこれまでになく強い期待が寄せられていること。夏までにはワクチンの接種も進むとみられていて、なんとか2021年の秋までにはトンネルを抜けるだろうという見通しのもとで映画産業全体が動き始めている。今のところ、7月2日全米公開予定の『トップガン マーヴェリック』が一つの目安になっていて、それ以降の公開作品は公開日を極力動かさない方向で準備が進められているとのことだ。

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