公開延期になる作品ならない作品、判断基準はどこに?

公開延期になる作品ならない作品、判断基準はどこに?

 先週末の動員ランキングは、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が土日2日間で動員12万3000人、興収2億300万円をあげて1位に。これで動員ランキングでは通算13週、興収ランキングでは14週連続での1位となる。累計では動員2644万人、興収361億円を突破。緊急事態宣言が出されている地域では夜の時間帯の上映ができない中、それでも一定の成績を維持しているが、さすがに前人未到の興収400億円への道は険しくなったのではないか。新作では『夏目友人帳 石起こしと怪しき来訪者』が7位に初登場。これで動員ランキングトップ10のうち、先週末は7作品が国内のアニメーション作品となっている。

 さて、「『銀魂 THE FINAL』の健闘、そして『座席の50%制限販売』の要請がなかったことは、2021年の本命、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の(昨年の公開延期を経ての)予定通りの公開を大いに後押ししたのではないだろうか」と書いた先週の記事(参考:第2次緊急事態宣言の影響は限定的? 国内アニメ作品が牽引する映画興行)がアップされたちょうど1時間後、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開延期が発表された時にはさすがにそのタイミングの悪さに笑うしかなかったが、その後、他の公開予定作品が追従する動きは今のところほとんど出ていない。2月以降の公開作品にも公開延期を検討中の作品もあると耳にしているので、あまり先走ったことは書けないが、公開延期になる作品とならない作品の基準は一体どこにあるのだろうか?

 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開延期が発表される6日前、東京都に緊急事態宣言が発出されるのとほぼ同時に早々と公開延期が発表されたのは、1月15日公開予定だった東宝東和配給のホラー作品『ザ・スイッチ』だった。同作はアメリカ本国ではユニバーサル配給作品として、パンデミック以降のメジャースタジオ作品としては異例の劇場公開(11月13日、全米2472館で公開)に踏み切った作品だっただけに、日本で公開延期の決断がされたのは意外ではあったが、R15指定のホラー作品として、夜の時間帯の上映ができないのは致命的だという判断なのだろう。

 インディペンデント系の配給作品では、『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』の公開が1月29日から3月5日に延期されることが1月15日に発表された。同作はアメリカのフリージャズミュージシャン、サン・ラーが主演する1974年製作のカルト作品で、作品の性質上、レイトの時間帯で上映に組み込む予定だった劇場も多かったと予想されたので、致し方ないところか。もっとも、3月5日という新たな公開日の時点でのウイルス感染状況をどう予測するのかというのは難しいところ。個人的にも楽しみにしている作品なので、どうか無事公開に漕ぎつけてほしい。

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