ティーンムービーは全滅、ジャニーズ離れも進行中? 独り勝ち東宝のラインナップから2021年を占う

東宝のラインナップから2021年を占う

 2020年、アメリカではディズニー、ワーナーの歴史的な配信シフトもあって、ストリーミングサービスと映画のヒエラルキーが完全に入れ替わってしまったように、日本でも数年以内にはNetflixをはじめとするストリーミングサービスが、長編作品の企画や製作においても既存の映画会社を追い越す可能性は高い。そんな中、東宝の危機感は、共同配給作品の増加や「東宝グローバルプロジェクト」の推進にも表れていると言っていいだろう。いや、さすがにどの映画会社も危機感はあるはずだが、そこで長期的な視野に立って次の手を打てるだけの余裕があるのが、日本では東宝だけなのかもしれない。 

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「集英社新書プラス」「MOVIE WALKER PRESS」「メルカリマガジン」「キネマ旬報」「装苑」「GLOW」などで批評やコラムやインタビュー企画を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)、『日本代表とMr.Children』(ソル・メディア)。最新刊『2010s』(新潮社)発売中。Twitter

■公開情報
『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』
2021年2月19日(金)全国ロードショー
出演:山崎賢人、清原果耶、夏菜、眞島秀和、浜野謙太、田口トモロヲ、高梨臨、原田泰造、藤木直人
監督:三木孝浩
脚本:菅野友恵
音楽:林ゆうき
原作:ロバート・A・ハインライン/福島正実訳『夏への扉』(ハヤカワ文庫)
配給:東宝=アニプレックス
(c)2021「夏への扉」製作委員会

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