宮野真守、梶裕貴ら声優陣のドラマでの活躍相次ぐ ネットとの親和性の高さも起用の要因に?

宮野真守、梶裕貴ら声優がドラマで活躍

 実は、内田は声優としてブレイクする以前の2012年に、特撮テレビドラマ『非公認戦隊アキバレンジャー』(BS朝日)に、葉加瀬博世役でレギュラー出演を果たしている。コスプレカフェの店長で、戦隊ヒーローの活動を支える白衣美女という役柄も当時話題になった。内田の外仕事は実に幅広く、2014年に週刊『ヤングジャンプ』の表紙&巻頭グラビアに声優として初登場したほか、2013年には、はんにゃとフルーツポンチの子ども向け番組『ピラメキーノ640』(テレビ東京系)のコーナー「まあやお姉さんの今日もがんばれ」に出演し、チアや着物、セーラー服など多彩なコスプレを披露した。また2018年からは、映画情報番組『ムビふぁぼ』(TBS)で、俳優の伊藤健太郎とともにMCも務めている。声優界のバラエティクイーンといったところだ。

 多くの声優養成所では、まず演技の基本が叩き込まれ、その上で声優ならではの声の演技のテクニックを学ぶ。つまり声優は、そもそも演技の面で、スペックが相当高い。ここ最近では、梶裕貴が『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)で声の使い分けテクニックを披露したり、鬼頭明里が『しゃべくり007』(日本テレビ系)で様々な演技を披露するなどして、声優の演技力の高さに改めて注目が集まっている。

 近年ネットの隆盛によって、存在感の希薄さも感じられる地上派。ドラマも『半沢直樹』など一部のヒット作を除けば、かつてのようなお茶の間中の話題を作ることは難しい。ファン層が厚くネットとの親和性も高い人気声優の起用は、話題作りには事欠かない。そのうえ演技力もあるとなれば、もはや起用しないという選択肢はない。今後は、人気声優が地上派の救世主となりそうだ。

■榑林史章
「山椒は小粒でピリリと辛い」がモットー。大東文化大卒後、ミュージック・リサーチ、THE BEST☆HIT編集を経て音楽ライターに。演歌からジャズ/クラシック、ロック、J-POP、アニソン/ボカロまでオールジャンルに対応し、これまでに5,000本近くのアーティストのインタビューを担当。主な執筆媒体はCDジャーナル、MusicVoice、リアルサウンド、music UP’s、アニメディア、B.L.T. VOICE GIRLS他、広告媒体等。2013年からは7年間、日本工学院ミュージックカレッジで非常勤講師を務めた経験も。

■放送情報
日曜劇場『半沢直樹』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:堺雅人、上戸彩、及川光博、片岡愛之助、賀来賢人、今田美桜、池田成志、山崎銀之丞、土田英生、戸次重幸、井上芳雄、南野陽子、古田新太、井川遥、尾上松也、市川猿之助、北大路欣也(特別出演)、香川照之、江口のりこ、筒井道隆、柄本明
演出:福澤克雄、田中健太、松木彩
原作:池井戸潤『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』(ダイヤモンド社)、『半沢直樹3 ロスジェネの逆襲』『半沢直樹4 銀翼のイカロス』(講談社文庫)
脚本:丑尾健太郎ほか
プロデューサー:伊與田英徳、川嶋龍太郎、青山貴洋
製作著作:TBS
(c)TBS

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