森七菜、デビューから異例の早さで連ドラ主演 “大役”を担い続ける理由を探る

森七菜、“大役”を担い続ける理由とは?

 歌唱する森といえば、主題歌「カエルノウタ」を歌い上げた『ラストレター』での瑞々しい姿をふと思い出す。この瑞々しさとは“新鮮さ”のことであり、ことに新人に類される者に見られるものだ。

 これをいつまでも持ち続けることができているのが森の強みである。俳優としてのキャリアはまだかなり短いが、先に述べたように、出演する作品ではどれも「大役」と呼べるものを務めている。それでいて、なぜ瑞々しさを持ち続けられるのだろうか。これは現時点において、彼女の演じる役が“等身大”であることを求められていることが多いからなのではないだろうか。つまり森自身の持つものが、そのまま作品に反映されているわけである。今後のキャリアの展開によって、どのように変化していくのか気になるところだ。

『この恋あたためますか』(c)TBS

 今作『青くて痛くて脆い』で、脚色によって“追加された(=必要とされた)”人物を演じているということは、それだけ森が演じ手として重要視されている証でもある。そんな彼女は、俳優デビューからまだ約3年。この早さで連ドラの主演獲得は異例だろう。彼女は『この恋あたためますか』番組公式のコメントにおいて「私自身、これからどんな景色が見えてくるのかワクワクしています」と述べている(参考:森七菜、TBS新火曜ドラマ『この恋あたためますか』主演に コンビニ社長役・中村倫也との恋を描く)。それは、彼女を画面越しに見つめる私たちも同じである。森七菜はどんな景色を見せてくれるのだろうか?

■折田侑駿
1990年生まれ。文筆家。主な守備範囲は、映画、演劇、俳優、服飾、酒場など。最も好きな監督は増村保造。Twitter

■公開情報
『青くて痛くて脆い』
全国公開中
出演:吉沢亮、杉咲花、岡山天音、松本穂香、清水尋也、森七菜、茅島みずき、光石研、柄本佑
監督:狩山俊輔
脚本:杉原憲明
原作:住野よる『青くて痛くて脆い』(KADOKAWA)
制作プロダクション:ツインズジャパン
配給:東宝
製作幹事:日本テレビ放送網
(c)2020「青くて痛くて脆い」製作委員会
公式サイト:https://aokuteitakutemoroi-movie.jp/

■放送情報
『この恋あたためますか』
TBS系にて、10月スタート 毎週火曜22:00~22:57放送
出演:森七菜、中村倫也
脚本:神森万里江、青塚美穂
プロデュース:中井芳彦
演出:岡本伸吾、坪井敏雄
製作著作:TBS
(c)TBS

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