『MIU404』特派員REC・渡邊圭祐は何者? “怪しい人物”として印象を残す独自の存在感

『MIU』特派員REC・渡邊圭祐は何者?

 当時は、チャンネル登録者数23人の底辺ナウチューバーだったREC。だが伊吹の発言から、世間には公表されていない「4機捜」というキーワードを入手し、その後も伊吹らが絡む事件を追ってネット配信。そして、第5話で「外国人労働者失踪問題」の動画がバズると、チャンネル登録者数は1.3万人、ツブッターのフォロワー数は5012人に。そんな中、イタズラ110番通報事件(ハイパーゲーム)の逃走者であるバシリカ高校3年・成川から「助けてください あなたの力が必要です」とDMが届くのである。

 第7話では、ついにRECが成川と接触。成川は事件について「僕はやってない」と否定し、「警察が見せしめにおとり捜査みたいなことをして、わざと(友人たちを)捕まえたんです。警察はそういう卑怯な手で点数を稼いでいるです。自分の出世のために」と主張。それを聞いたRECは、「いいねえ。レック・ザ・チェック。そういうとこだよ、警察は。君は犠牲者だ」と、成川の虚偽を信じる素振りを見せるのだった。

 以前にも、先輩であるテレビ制作スタッフのもとを訪ね、「取材費を出してくれたら、動画まるまる提供します」と直談判。結局交渉は決裂するも、「やる意義はあるでしょ?」と訴えるなど、単にチャンネル登録数を増やしたいだけのナウチューバーとは思えないREC。また、警察にハメられたという成川に対して「犠牲者だ」と話していることから、警察を敵視していることが窺え、彼の過去と思惑がますます気になってくる。

 その後、成川はドラッグの売人・久住(菅田将暉)の指示によって、RECに近づいたことが発覚。久住は「浜田さんって人がおってな、ナイトクローラー(RECが配信するチャンネル)さんのこと、めっちゃ応援しとって。有益な情報を流したってほしいんやって」と説明するのだが、同話冒頭で久住が「松本さんって人が~…」と話していたことから、菅田が大ファンと公言する“ダウンタウン”への愛ある演出との声もあり、実際に“浜田”が存在するのかも怪しい。

 久住が狙うのは、RECが持つ4機捜の情報か、発信力か、それとも過去にREC本人と繋がりがあるのか。いずれにせよ、終盤に向けてRECは物語のキーパーソンになっていくに違いない。絶妙な胡散臭さがクセになり、どこか憎めないキャラクターでもあるRECだけに、久住にいいように使われてしまう未来は回避したいものだが、結末はいかに。

 一方で、役者として人気・知名度ともに上昇中の渡邊は“気になる存在”“可能性は未知数”と、RECとリンクする要素も多々。点が線となって広がりを見せる物語とともに、舞い降りたチャンスを逃すことなく成長を続ける渡邊の、さらなる活躍にも注目したい。

■nakamura omame
ライター。制作会社、WEBサイト編集部、専業主婦を経てフリーライターに。小学生男児2人の母。ママ向け&エンタメサイトを中心に執筆中。Twitter

■放送情報
金曜ドラマ『MIU404』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:綾野剛、星野源、岡田健史、橋本じゅん、黒川智花、渡邊圭祐、金井勇太、生瀬勝久、麻生久美子、黒川智花
脚本:野木亜紀子
演出:塚原あゆ子、竹村謙太郎、加藤尚樹
プロデュース:新井順子
音楽:得田真裕
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる